ゴルフクラブの選び方|セットの揃え方
♦ クラブのスペック|基礎知識
さて、そんなクラブ選びで 良い結果を出すためには まず (1) どんなスペックのクラブがあり、どのようなスペックが グラブを振った時のフィーリングやボールの挙動に どう影響するのかということを知ることである。そして、(2) 自分の体力やスイングに合ったクラブの特徴(スペック)を良く理解することだ。さらに、(3) 自分のスイングの特徴や癖などについて考え、クラブに何を期待するのか(例えば、スライスの影響を ミニマムにしたいなど)を 明確にすることが 良い結果を出すために必要なステップになる。
右上の図解と下表は そうした意味で どんなスペックについて注目し、理解力を深める必要があるのか、そして、どんな選択肢と選択上の注意点に着目する必要があるのかを説明するためのものである。
道具の知識(選択上の注意点) | 各種スペック(理論と現状) |
• ドライバー | • シャフト |
• フェアウェイウッド | • ロフトとフェース角 |
• ユーティリティ | • クラブの重量 |
• アイアン | • クラブの重心 |
• ウェッジ | • 番手とクラブの仕様 |
• パター | • 鉛によるクラブ調整 |
• ボール | • バックスピンの秘密 |
♦ シャフトの硬さ
スペックという観点からは まず第一に シャフト と クラブの重量(総重量、スイングウェート) が 最重要アイテムだ。ヘッドスピードだけで 一概には決められない面もあるが、力があってヘッドスピードの速い人は 硬めのシャフトで重めのクラブ、逆に、力がなくヘッドスピードの遅い人は 柔らかめで 軽めのクラブが 合う訳だが、同じヘッドスピードでも ある人は 比較的 柔らかいシャフトで 軽めのクラブが合い、別の人は 比較的 硬めのシャフトで重いクラブが合うと言ったこともある。
自分に合うクラブのスペックを 理解するためには、まず、ドライバーを振った時のヘッドスピードを 知っておくことだ。下のグラフは ドライバーのヘッドスピードに対して それに合う シャフトの硬さを 見つけるための ガイドラインである。例えば、ヘッドスピードが 44m/s の人は R でも S でも合う クラブが 見つかる可能性がある訳だ。一方、40m/s 以下のヘッドスピードの人が S のシャフトを試しても まず 合う クラブが見つかる可能性は ないと言えることになる。
トルクが 低いシャフトは 硬く感じるので ロートルクの R のシャフトは S のシャフトに近い感覚になる というようなことも 覚えておくと良いだろう。例えば 43m/s のヘッドスピードの人の場合、欲しいクラブが セールに出ていたとして、そのクラブのスペックが 比較的ロートルクのシャフトで 重めのクラブだとしたら S のシャフトのクラブよりも R のクラブが 合うだろうという発想になれば良い訳である。シャフトの硬さは 大事なスペックの一つだが、常に S のシャフトが合うのだというように考える必要は ないのである。 » シャフトの仕様と特性
♦ クラブの重さ
シャフトの硬さ 同様、クラブの重量(総重量とスイングウェート)も ヘッドスピードを目安に、早ければ 重いものだし、遅ければ 軽いもの というマッチングが 一般論として 適用される。ただし、ここでも、個人の好みというものがあるから、大まかな目安として そうした一般論を利用すれば良いことになる。 » クラブの重量(総重量、スイングウェート)
♦ その他のスペック
他にも、知っておくと役立つ情報を少し紹介しておこう。例えば、スライスを矯正したい人には ドローバイアスの(フェース角が クローズドで 重心角の大きい)スペックのクラブが 合う可能性が高いし、逆に、インサイドからクラブが入ってくる軌道でボールを打てる人が(以下写真参照)ドローバイアスのクラブを使った場合は フックの度合いが大きくなり過ぎてしまう と言った弊害が起きる可能性が考えられるだろう。また、ドライバーショットのスイング軌道が ダウンブロー気味で バックスピン量が多過ぎる人は シャローフェース(低重心)で 重心深度の深いクラブの方が 飛距離を伸ばせる可能性があるだろう。 » ギア効果
一方、アイアンだけが 右や左に出る人は ライ角度を チェックする必要がある。ライ角度がアップライト過ぎれば引っ掛けてしまうし、その逆であれば 押し出してしまう筈だ。さらに、ボールの先のターフが取れない人には ある程度ソールの厚みがあって 低重心のアイアンがオススメだとも言える。» アイアン
♦ セットの揃え方|クラブの組合せ
昔は 市販のアイアンセットが ピッチングウェッジ 〜 3番アイアンまでの 通常 8本のセットで売られており、それに ドライバー、スプーン (3W)、クリーク (5W)、そして、サンドウェッジとパターを入れれば 13本のクラブの組合せが決まり、後は もう一本のクラブを 何にするかを決めれば 14本のセットが出来上がった。しかし、最近では ウェッジ、ユーティリティ、フェアウェイウッドなど、色々なスペックのクラブが市場に出回っており、アイアンセットも 日本では ピッチングウェッジから 5番アイアンまでの 6本のセットとして売られているセットの方が むしろ 標準になっている。また、ロフトの立った 所謂 ストロングロフトのアイアンセットも少なくないから、14本の決め方も大きく変わってきた。つまり、ピッチングウェッジから 5番アイアンまでの 6本とパター、ドライバーで合計 8本だから、残りの 6本ものクラブを どのように決めるかというパズルを解くことが課題となる。
飛距離 | クラブ | 差 |
235Y | 1W | 15Y |
220Y | 3W | 15Y |
205Y | (18°) | 15Y |
190Y | (21°) | 10Y |
180Y | (24°) | 10Y |
170Y | 5I | 10Y |
160Y | 6I | 10Y |
150Y | 7I | 10Y |
140Y | 8I | 10Y |
130Y | 9I | 15Y |
115Y | PW | 15Y |
100Y | AW | 20Y |
80Y | SW | - |
- | Putter | - |
なお、クラブを買う時には それぞれのクラブの特徴やどのような選択肢があるのかを 良く理解しておくことが 重要だが、お買い得なセールを利用して なるべく安くセットを揃えるためのノウハウも知っておきたいものである。 » ゴルフ ギア セールの利用法