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ユーティリティの選び方|基礎から専門知識まで

Introduction

ユーティリティ (utility) は フェアウェイウッドとアイアンの中間的なクラブで そのヘッド形状が動画中に紹介しているようなものが最もポピュラーなものであるが 所謂 たらこアイアン型のクラブがユーティリティと呼ばれることもあり 広義には どちらのタイプも ユーティリティである。また、英語圏の国の人達は ハイブリッド (hybrid) とか レスキュークラブ (rescue club) などと呼んでいるものだ。以下は そんなユーティリティの選び方について分かり易く解説した 音なし 約 5分の動画である。ユーティリティの購入を考えている人は 是非 参考にして下さい。なお、更なる詳細は その下のテキストに詳しく解説してあるので そちらもご参照下さい。

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なぜ ユーティリティ

ユーティリティこのタイプのクラブは 2000年代に入ってから市場に出回るようになったもので その歴史は まだ浅いものだが、近年は 男子のツアープロでも使う選手が増えており、ロングアイアン(例えば、2番、 3番アイアン)やフェアウェイウッド(5番、7番ウッド)を入れずに 3番や 4番ユーティリティで代替するといった使い方をするのが 一般的だ。

一方、多くのアマチュアだけでなく女子プロの選手がロングアイアンを抜いて ユーティリティにする最大の理由は そのミスに対する寛容性の高さにあると言える。つまり、簡単で打ち易いクラブだからだ。ロングアイアンは 少しでもダフったり トップしたりして芯を外せば 飛距離が一気に落ちるのに対し ユーティリティでは 相対的に そのダメージが小さくなる。例えば、190ヤード先のピンを狙い ロングアイアンで打ってミスしたら 次のショットで まだ 100ヤードのショットが残るようなことも高い確率で起きるが、ユーティリティであれば 取り敢えず グリーン周りまで飛ばせる可能性が高い。また、シャフトの長さが番手の大きなフェアウェイウッドよりも短く(詳細後述)扱い易いクラブとしての利用価値の高さから普及したとも言え、3I、4I や 5I 相当のユーティリティが良く使われるようになっている。なお、ボールがラフにあって沈んでいる場合は 通常 それを遠くまで飛ばすことが難しいが、そうしたショットでも打ち易いデザインのクラブであり、様々なライで 色々な使い方が出来、応用範囲が広いという意味で ユーティリティ (utility) という言葉が使われるが 欧米では ハイブリッド (hybrid) と言う方が 一般的で トラブルからの脱出に役立つクラブと言う意味合いから レスキュークラブ (rescue club) と呼ばれることもある。



クラブのスペックと飛距離

さて、ユーティリティのことを理解する上で 始めに認識して欲しいのことは そのスペックがフェアウェイウッド以上に メーカーやモデルによって 異なるという事実である。そうした観点から テーラーメイド (M4)、ピン (G400)、ゼクシオ (XXIO 9) のユティリティのロフトとシャフトの長さを比較したものが以下のテーブルである。

番手 ロフト (°) シャフトの長さ(インチ)
M4 G400 XXIO 9 M4 G400 XXIO 9
3 19 19 19 40.00 40.25 40.50
4 22 22 21 39.50 39.75 40.00
5 25 26 23 39.00 39.25 39.50
6 28 30 25 38.50 38.75 39.00
メーカーによって異なるスペック

この表からも分かるように ユーティリティの #3 は メーカー間の差が殆どないが、5番、6番になってくると その差が大きいことが分かる。具体的には、M4 の #5 と XXIO 9 の #6 が ほぼ同じスペックになっている。ロフトとシャフトの長さだけからは 一概に その飛距離を決めることは出来ないが、とは言え、その二つのスペックが飛距離に最も大きな影響を及ぼすことは 間違いのない事実である。つまり、5番アイアンのようなミドルアイアンをユーティリティでカバーしたいと考える場合は そのスペックを良く確認する必要があると言うことだ。

他のクラブとの比較

一方、以下は キャロウェイの三種類のクラブ、即ち、アイアン、ユーティリティ 、フェアウェイウッドのスペックを比較したもので そのロフトとシャフトのスペックを比較して欲しい。

番手 アイアン (X Forged) ユーティリティ (X HOT) フェアウェイウッド (X HOT)
ロフト (°) シャフト (") ロフト (°) シャフト (") ロフト (°) シャフト (")
3 21 39.00 19 40.25 15 43.00
4 24 38.50 22 39.50 17 42.75
5 27 38.00 25 38.75 19 42.25
6 30 37.50 28 38.00 21 (7W) 41.75
三種類のクラブのスペック比較

ここで 最初に着目して欲しいポイントは 番手(数字)で ロフトが決まる訳ではないということだが、同じ数字であれば、アイアン < ユーティリティ < フェアウェイウッド の順で 飛ぶスペックに作られていることである。しかし、同じ キャロウェイのアイアンでも 例えば X2 HOT のスペックは 上述の X Forged とは 異なり、#3 (18°/39.5") - #4 (23°/38.875") - #5 (26°/38.25") となっているので、タイプの違うクラブの番手ごとのスペックの比較は どのタイプのクラブも単純には出来ない側面があることも知っておいて欲しい。とは言え、一応、上述の比較で それぞれのタイプのクラブの番手と飛距離の関係は 概ね 理解してもらえただろう。

一般論としては キャロウェイの X2 HOT アイアンのようなストロングロフトのアイアンであれば ユーティリティとの飛距離の差は 同じ番手で ハーフ クラブくらいであり、上級者向けのコンベンショナルな(X-Forged のような)ロフトのアイアンであれば、ワンクラブ(1番手分)の距離の差があると考えれば良かろう。そして、ロフトとシャフトの長さから考え、大雑把に言えば 4番 ユーティリティは 概ね 3番 アイアン相当で フェアウェイウッドの 7番に ほぼ 匹敵すると言えるだろう。ただ、シャフトが柔らかく 先調子になれば ボールは高く上がるし、ボールの打ち方には 個人差があり ボールが高く上がる傾向の人 そのまた逆の人も居るから ロフトとシャフトの長さだけで そのクラブの自分の飛距離を決め付けるのは 問題がある。自分の飛距離は スペックだけで考えるのではなく 実際にボールを打って飛距離を確認する必要があるものだ。

勿論、同じロフトであれば フェアウェイウッドの方がシャフトが長い分 飛距離が出ると考えるべきだが シャフトが短い分 ユーティリティの方が ミスヒットし難く ミート率は 高くなるという考え方になる。また、市販のフェアウェイウッドのほとんどが グラファイト カーボン シャフトであるのに対して、ユーティリティの場合は アイアン同様、スチール シャフトのクラブも少なくなく クラブを選ぶ時には そうした点にも 注意を払う必要がある。一般的に グラファイトシャフトのユーティリティは アイアンがそうであるように スチールシャフトのクラブより 軽量で シャフトが 場合によっては 0.5 ~ 1インチほど長いことも。(ただし、同じことも 少なくない。)1 インチも違えば 5 ヤード前後は 飛距離も違ってくるだろう。どちらのタイプのシャフトを選ぶかは 勿論 個人の好みの問題である。

ヘッド形状(FP 値とフェース厚)

FP値さて、たらこアイアン型のものを除けば ユーティリティのヘッドの形状は どれも殆ど同じだと考えている人も居ると思うが、個々のクラブのデザインには かなりの差があることを知っておくべきである。特に、注目すべき点は FP 値とフェース厚である。

右図 (B) のように シャフトのセンターに対して ネックのデザインを変えることで フェース面を右側にシフトさせ、FP 値を小さくしているモデルは ボールが捕まり易く スライスが出にくいデザインである。アイアンでも こうした 所謂 グースネックのモデルは 多数あるが、アイアンにグースネックで FP 値の小さいモデルを使っている人は ユーティリティでも同様なデザイン (B) のタイプが オススメだ。

フェース厚また、どのクラブにするかでは フェース面の大きさ、特に、フェース厚に注意を払って欲しい。右図 (Y) のように、フェース厚の小さいモデルは 応分に重心が低くボールが上がりやすいというメリットがある反面、ティアップの仕方によっては テンプラが出やすいとか、深いラフで下を潜りやすいといったデメリットもある。そうしたことは 実際の影響以上に 心理面での影響が大きくなりやすいので 安心して使えるという側面を重視して どんなスペックのどんな形状のクラブを選ぶかを決めて欲しい。

クラブのセッティング

以上が アイアン (I)、ユーティリティ (U)、フェアウェイウッド (FW) のスペックの違い、及び、ユーティリティのヘッド形状とその特徴に関する説明であるが、このように 同じ ロフトのクラブでも その他のスペックが異なる訳だから それに従って ボールの挙動や弾道にも違いが出るのは言うまでもない。ボールの打ち出し角は ロフトやシャフトが同じであれば 重心深度の深いクラブの方が高くなるから 一般論としては 他の条件が同じであれば (I) - (U) - (FW) の順で弾道は高くなるはずだ。とは言え、シャフトの特性などを利用して FW でも ボールが高く上がらないような調整も 可能なので 実際には 様々な組み合わせで自分にベストなスペックのクラブが存在し得ることになる。そこで、自分のキャディーバッグの中のクラブを どのような組み合わせにするか、即ち、クラブのセッティングの観点からは 以下のことを考えて見ると良いだろう。

(1) ユーティリティでの守備範囲: 例えば、2I、3I、4I 相当のクラブを 5W、3U、4U でカバーすることも出来れば、5W、7W、4U にすることも出来るだろう。飛距離の面からは 前述のように 多少の差があろうが、ロフトのフロー(クラブ間のロフト差を 3°など、一定にする方法)で決めるのが 一般的だ。

(2) クラブのスペックへの配慮: 特に、重量と 前述した FP 値がポイント。例えば、アイアンは カーボンシャフトで 全体的にクラブの重量が軽いのに ユーティリテーがスチールシャフトで重いクラブ と言ったことのないようすべきである。つまり、クラブのスペックとフィーリングにおいて クラブ間でのフローが良くなるよう配慮すると言うことだ。重量に関しては スイングウェイト (バランスと表記されることも) と総重量という観点から配慮すること。詳細については クラブの重量のページを参照して欲しいが ユーティリティーを選ぶ時は アイアンのスイングウェートと同じか 違いが最低限になるようにし 総重量のフローが良くなるようなクラブを選ぶのが基本。アイアンが相対的に軽いセットであれば ユーティリティも軽く、その逆であれば 重めのクラブにと考えるべきである。スイングウェートは ウェッジを少し重めにするものの 他は セットを通じて 一定にするのが一般的で 一般論になるが クラブの総重量は グラフのように ヘッドスピードの速い人は 赤いラインのように重めに、逆に、ヘッドスピードの遅い人は 青いラインのような軽めのセットになるよう管理すると良いだろう。(» 詳細)また、FP 値に関しても アイアンと同じようなクラブがオススメ。つまり、グースネックのアイアンを使っているのであれば 同じようなデザインのユーティリティが良いと言うことだ。

(3) 5I を 6U に変えるべきか:個人の好みの問題であるが、フェアウェイから打つ時とラフから打つ時の比較だけを考えるのではなく ティーアップして打つ時のことも考えてみよう。一般的には トップやダフりといったミスが多発する人は ユーティリティを使ってみる価値があるだろうが ボールをコントロールするという観点からは アイアンが優れていると考えるべきだ。いずれにしても、最終的には どちらのクラブの方がトータルとして安心感が大きくなるか という観点から比較をしてみると良いだろう。

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ユーティリティの打ち方

ユーティリティのボールの位置以上のように ユーティリティは 全てにおいて アイアンとフェアウェイウッドの中間的なスペックのクラブであるが 基本的に その打ち方は アイアンのように 少しダウンブローにすべきだと言われており アドレスでのボールの位置は ほぼ ミドルアイアンと同様で 右図のような位置が良いと言われている。また、右図のブルーの帯の範囲位のイメージで 高い弾道のボールを打ちたければ その位置を少し左寄りに 逆に 低めの弾道のボールが打ちたければ 少し右寄りにボールを置けば良いだろう。上手くチップショットを打てないと感じるようなライからのアプローチにユーティリティを利用することも出来る。フェアウェイウッドよりシャフトが短いので 操作し易いはずだが ロフトが大き目なので 少しフェースをクローズ気味して使うのが オススメだ。

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