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リスクとリターンの関係
ハイリスク・ハイリターンなどと良く言うが 投資の世界では リスクとリターンの間に密接な関係がある。国債のように 間違いなく利息が受け取れるものはロー・リスクだが、金利と物の値段のページでで説明したように 長期国債のような債権はキャピタルゲインとロスのリスクの要素が増える。つまり、同じ国債でも、短期や中期の国債より、長期、超長期の国債の方が リスクが高い訳で リターンも 普通は高くなる。しかし、その差は 将来 インフレのリスクが 大きければ大きくなるが、近年のように デフレが続く状況下では 比較的 小さくなる。

いずれにせよ、世の中に必ず期待した利益が確保できる投資は 存在しない。例えば、短期の国債で 利息をもらったとしても、世の中がインフレになれば 獲得した利息の価値は下がる。つまり、投資には時間の要素が含まれ、何が起きるか分からない部分が多かれ少なかれ存在するからだ。一方、世の中には お金や物が余っている人達と、逆に、お金や物を調達したり、借りたいと思っている人達とが居て、その間で貸し借り(融資)や投資という現象が見られる。そして、確実な担保が有ってお金を貸す場合は 低金利だし、担保もなければ高金利になるという理屈が成り立つ。つまり、貸す側や投資をする側には 選択の余地が有り、その機会費用を含め リスクとリターンの関係を比較して、どの人にどんな金利で貸すか、どの株を買うかなどを決定する。逆に、借金をする側は 一番有利な条件で借りようとする訳だから、そこには必然的に需要と供給の関係で決まるリスクとリターン(金利)が存在してくる。そして、株の場合には 金利と同じ意味合いのリターンが その企業の資産と将来見込める利益をベースに 株価という形で評価される訳だ。

リスクとリターンの関係
リスクとリターンの関係は 概ね上のグラフのように説明できる。つまり、投資に対するリターンが確実なものはその確率(Probability) のカーブ立っているが、そうでないものは どうなるか予想がしく 寝てくると言う理屈になる。一方、マーケット全体で見ると 確実な投資のリターンの期待値は低く、不確実な投資のリターンの期待値は高くなるという関係で投資や融資が成り立つことになる。 株や債権の価格や利回りは そうした状態で均衡する仕組みだ。

リスク分散の効果
しかし、個々の投資リスクは高くとも 複数の案件に分散して投資をすれば リターンの期待値は 複数案件の加重平均になるのに対し、リスクはその加重平均値以下に低減する。つまり、多少リスクのある物でも複数案件に分散投資をすれば、リスクを低く抑えることができる訳だ。そうした現象は 科学的に説明が付くが、そうして決まってくる リスクとリターンの関係をベースに投資全体のパフォーマンスを改善しようとすることを ポートフォリオ・マネジメント と言うのである。右上のグラフのように、複数案件に投資することでリスクは低減するが、案件数をいくら増やしても取り去ることの出来ないリスクが残る。図のオレンジの部分で、それを システマチックリスクと呼ぶが、投資をする限り逃れることのできないリスクと言うことである。

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