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もちろん、インサイダー取引などで利益を出そうとする人達も居る訳だから、市場の効率性には常に疑問が残るのは否めない。しかし、一般投資家にとっては 尚更 市場の効率性を上回る情報入手とその解析ができる訳ではないから、マーケットを上回るリターンの実現を目指すのは ある意味 愚かな行為とも言えるのだ。株式投資をゲーム感覚でやりたい人は別だが 株式インデックス (TOPIX や日経 225など) ファンドへの投資がオススメな所以である。
概ね、特定銘柄に投資をしている人達の約半分弱がインデックスより好成績で、残りの半分強はインデックスより成績が悪くなると考えるべきで 好成績を出した人がどう考えるかは別として Fama の説が正しければ その人達は運が良かったことになる。従って、株式への投資は マーケット全体がどうなるのかという見地から見て、投資をするか否かを決めることが得策。株式投資のリスクは 歴史的に見ると高いと言わざるを得ず、特に、日本の株式市場は バブル期に急激に値を上げたこともあって、それ以降の投資環境は酷い状況だった。しかし、リーマンショック後、日経平均株価で見ると下のグラフのとおり 暫く好調に推移した。
一方、2020年 3月 11日に WHO(世界保健機関)がコロナウイルス (Covid-19) 感染症のパンデミック(世界的大流行)を公式に宣言し、日本経済は 未曾有の世界同時不況に突入した。この感染症は 世界各地に伝播し 人々への健康被害の他、人、モノ、サービスの移動を広く制限し、企業と消費者の景況感を悪化させて消費を冷え込ませ、生産活動を大幅に鈍化させた。当然ながら、世界的な株価暴落、そして、多くの企業倒産も避けられない状況にあるが この状況がいつ底を打つのかは 先行きが見通せない状況だ。
株式投資の是非を考える時に 現在 株式市場全体がどのような評価を受けているのかということから考えてみる必要がある。常識の範囲で考えて ほぼ底を見て 適正な評価 もしくは 過小評価されていると考えるのであれば(売買のタイミングを論じるのは ランダムウォーク理論に反するコメントであるが)中長期的に投資を行うことをベースにインデックスファンドなどに投資をすることが賢い方法だろう。日本の株式市場は 例外であるが 世界的に長期的な観点から見れば 株式投資は 大変有利な資産の運用先ということが証明されている。