外的影響・局外者|ゴルフルール解説
♦ 外的影響とは|言葉の定義
外的影響とは プレーヤーとそのキャディー(チーム競技の場合は そのパートナーを含む)など 所謂 競技者サイドの人を除く 人、動物、ものなどでプレーヤーの球や道具、コースに影響を及ぼすものであるとルールでは定義している。ただし、マッチ・プレーでは 対戦相手サイドの人は その対象から除外される。つまり、同伴競技者、観戦している人、フォアキャディー、動物(ミミズ、虫類、その他類似のものを除く)、風に飛ばされてきたものなどが外的影響である。当然のことながら、風や水、それ自体は 外的影響ではない。旧ルールでは 局外者と言っていたものだが、局外者には 競技者サイドの人の携帯品も対象外のアイテムに含まれた。新ルールでは自分の道具や運転しているカートなどに球を当てても罰はなくなったから それを対象外のアイテムにする必要がなくなったのである。
♦ 外的影響がプレーに関与するケース
さて、外的影響がプレーに関与するケースには 以下 (A)、(B) の二通りがあるが、そのような時に どう対応すべきか、また、どんなペナルティが科される可能性があるか などについて 説明しよう。
外的影響の関与の仕方 | グリーンの外 | グリーンの上 |
(A) 球が外的影響に当たった時 | ラブオブザグリーンで そのままプレー続行 | ストロークを取り消して 再プレー |
(B) 外的影響が止まった球を動かした時 | 球があったと思われる所に 球をプレースして プレー続行 |
(A) の状況が グリーンの外で起きた場合 即ち 偶然に動いている球がその方向を変えられたり 止められた場合は ラブオブザグリーンで 誰にも罰はなく その球はあるがままの状態でプレー続行となる。
グリーン上でストロークされて転がった球が外的影響によって方向を変えられたり 止められたりした場合は ラブオブザグリーン扱いにはならない。そのストロークが 取り消しとなり 球を元あった場所にリプレースして 再プレーをすることになる。
他方、(B) のケースは グリーンの外も上も同じで 元あったと思われる所に球をプレースしてプレーをすることになる。静止している球に飛んできた球(外的影響)が当たって動いた場合などが このケースに該当する。カラスのような外的影響が球を持ち去ってしまった場合は 球が無くなってしまう訳であるが そうした場合も無罰で球があったと思われる所に球をプレースしてプレーを続行できる。ただし、そのルールを適用するには 外的影響が球を持ち去ったことが分っているか ほぼ確実でなければならないと決められている。従って、それが分っていなかったり ほぼ確実でない場合は ロストボール 扱いになる。
♦ 間違い易い注意点
グリーン上の球が動いた場合は 混乱しやすい状況だから ここで整理しておこう。風によって球が動いた場合は その球がマークをしてからリプレースされた球か否かで状況が異なる。マークする前の球であれば 球を元の位置に戻すことなく その球が止まった所からプレーをする必要があるが 一度マークをしていれば 球を元の位置に戻すことになる。旧ルールでは 風など自然の力によって球が動かされた場合は 球を元の場所に戻さず 球が止まった所からプレーをすることになっていた。一方、風に飛ばされてきた小枝、紙、空き缶、ビニール袋といった 外的影響に該当するものによって動かされた場合は 元の場所に球をリプレースしてからプレーをしなければならない。(» ボールが動いてしまった時の処置)いずれの場合も 間違った対応や処置をすれば 誤所からのプレーで 二打罰のペナルティが科される。
なお、誤所からのプレーを指摘されたり それにプレー後に気が付いたりしても 通常は プレーをやり直す必要はないが 誤所からのプレーが重大な違反である場合は 正しいと思われる場所から プレーし直す必要がある。また、重大な違反か どうかが定かでない場合は 最初の球をそのままホールアウトした後に セコンド ボールを正しいと思われる場所からプレーし その状況を競技委員に報告し 判断を仰ぐことになる。つまり、疑わしい場合は 二つの球をプレーする訳だ。» 誤所からのプレー
ところで グリーンの外で球が外的影響の中 または 上に止まることがあるが そのような場合は 球が止まった所の真下にできるだけ近く ホールに近づかない所に ジェネラルエリアやハザード内では球をドロップして、また、グリーン上では 球をプレースして プレーを続けなければならない。