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マスターズ|ホールインワンのお話

ホールインワン マスターズ初のホールインワンは 1934年 第一回大会のことで アマチュアのロス・ソマービル (Ross Somerville) という人が 16番ホールで出している。その時は 145 ヤードを マッシーニブリック (mashie niblick) で打ったそうだ。現在の 8番アイアン相当だが、実は その後 2022年の第 86回大会までに 合計 34回のホールインワンが出ている。これは そんなマスターズで出たホールインワンのお話である。⇒ ホールインワン|確率、珍しい記録など

4番ホール
6番ホール
12番ホール
16番ホール
毎年、マスターズが行われる オーガスタ ナショナル G.C. は 上の 4、6、12、16番ホールがパー3で ホールインワンがよく出るのは 170 ヤードの 16番ホールだ。2022年までに出た合計 34回のホールインワンの 70% に相当する 24回が このホールでの記録で 最後に出た 2022年 2nd ラウンドのエース(添付動画)もこのホールでのこと。
最も距離の短いホールは アーメンコーナーにある 12番|155 ヤードであるが、そこで出たホールインワンは 3回と対照的に少ない。風が強く、池に入るリスクの高い 12番ホールでは ピンを狙わない選手が多いことも 理由の一つだと思われる。一方、2番目に多いのは 6番ホールだが 2021年の 3rd ラウンドに コーリー・コナーズ (Corey Conners) がホールインワンを出し 6回出ているものの それでも多くはない。他方、最も少ないのは 4番ホールで 僅に 1回しか出ていない。1992年大会でジェフ・スルーマン (Jeff Sluman) が 213ヤードを 4番アイアンで打ってホールインしたものである。
マスターズ:ホールインワンの記録
年度
ホール
選手
1934 16 a-Ross Somerville
1935 16 Willie Goggin
1940 16 a-Ray Billows
1947 12 Claude Harmon
1949 16 a-John Dawson
1954 6
6
Leland Gibson
a-Billy Joe Patton
1959 12 a-William Hyndman
1968 16 Clive Clark
1972 6 Charles Coody
1988 12 Curtis Strange
1992 4
16
Jeff Sluman
Corey Pavin
1996 16 Raymond Floyd
2004 6
16
16
Chris DiMarco
Padraig Harrington
Kirk Triplett
2005 16 Trevor Immelman
2008 16 Ian Poulter
2010 16
16
Nathan Green
Ryan Moore
2012 16
16
Bo Van Pelt
Adam Scott
2013 6 Jamie Donaldson
2016 16
16
16
Shane Lowry
Davis Love III
Louis Oosthuizen
2017 16 Matt Kuchar
2018 16 Charley Hoffman
2019 16
16
Bryson DeChambeau
Justin Thomas
2021 16
6
Tommy Fleetwood
Corey Conners
2022 16 Stewart Cink
ここで 特筆すべきは 2010年 〜 2019年の 10年間に 12回ものホールインワンが出たという事実である。2009年までの 73回の大会で 19回しか出なかったものが この 10年という短い間に 12回も出た訳だ。4.6倍の確率で出ている計算になるが 10年単位で見ると 1950年代には 3回出ているものの 60、70、80年代は それぞれ 1回しか出ていない。つまり、その頃のペースから見ると この 10年は 12倍も多く出ているのである。ショットの精度が それほど違ってきたとは思えないが 1981年にグリーンが バーミューダからベントになって早くなったことで 16番でのホールインワンが出やすくなった可能性はあるだろう。2010年代に出た 12回の内、11回が 16番ホールでの出来事なのだから。因みに、それ以外では 2013年に 6番ホールで ジェイミー・ドナルドソン (Jamie Donaldson) が出したホールインワンが 1回あるだけである。

また、2020年代に入って最初のホールインワンも 16番ホールで 2021年の 1st ラウンドに トミー フリートウッド (Tommy Fleetwood) が出したエースである。ただ、2021年には 前述のように 3rd ラウンドに 6番ホールでホールインワンが出ている。なお、フリートウッドの 16番のホールインワンは 下の動画からも分かるように 他の多くのこのホールでのエースの打球が傾斜を転がり落ちて入るスタイルであるのに対して 一直線に ホールに向かって入ったものである。コナーズのホールインワンも 同様な入り方をしたものだ。

練習ラウンドでのホールインワンを含めるとどの位の数出ているかは 分からないが ここで 大変珍しいホールインワンの動画をご紹介しよう。2020年 11月 10日にジョン・ラーム (Jon Rhrm) が 16番ホールでの水切りショットで出したホールインワンのシーンだ。16番でのホールインワンは このような転がり方で入るものが非常に多い。
一方、こちらは 2009年大会の練習ラウンドで ビージェイ・シン (Vijay Singh) が 同様の水切りショットで出したホールインワンだ。マスターズの練習ラウンドでは 16番ホールで故意に水切りショットを打って見せるのが恒例だが そんなショットでも ホールインワンが複数回出ている。どちらの動画も 出来れば 大画面で見て欲しい。
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