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アイアン・5本セット|スペックと購入上の注意点

Introduction

その昔、アイアンセットは ピッチングウェッジから 3番アイアンまでの 8本セットで売られることが普通で、そんなセットで ロフトにして 20/21° 〜 47/48° までの守備範囲をカバーするという考え方が浸透していた。ところが 次第に ピッチングウェッジから 5番アイアンまでの 6本セットで 25/26° 〜 44/46° くらいの範囲をカバーするセットを好む人が多くなり、そうしたセットが主流になっていった。さらに、最近では 6番アイアンまでの 5本セット、場合によっては 4本セットも珍しくなくなった。しかし、5本セットで売られるようなアイアンの守備範囲の考え方は 様々で、セット間のスペックの差がとても大きくなってしまった。従って、そうしたセットを購入する時は そのスペックが自分のニーズにあったものかを十分にチェックしてから買う必要性が高く、注意する必要がある。

Titleist T100

セットの番手とロフト

以下は そうした 5本 アイアンセットとして実際に販売されている商品の番手とロフトを示したものであるが、まずは それを見て欲しい。

Ping G MAX タイトリスト T100
#6 #7 #8 #9 PW
29° 33° 37° 41° 46°
inpres RMX UD-2 テーラーメイド SIM マックス
#6 #7 #8 #9 PW
25° 28.5° 32.5° 38° 43°
inpres RMX UD-2 ピン G710
#6 #7 #8 #9 PW
24.5° 28° 32° 37.5° 43°
inpres RMX UD-2 ゼクシオ XXIO イレブン
#6 #7 #8 #9 PW
25° 28° 32° 37° 42°
New egg キャロウェイ マーベリック
#6 #7 #8 #9 PW
24° 27° 31.5° 36° 41°
Big Bertha Beta キャロウェイ エピック
#6 #7 #8 #9 PW
24° 26° 29° 33° 38°
Kasco Dorphin タイトリスト T400
#6 #7 #8 #9 PW
23° 26° 29° 33° 38°

ストロング・ロフト

上の表は 上から順に ストロング・ロフトの程度が大きくなるように並べてあるが、一番下の2つのモデルは 8番アイアンに相当するロフト (38°) のアイアンをピッチングウェッジ (PW) にしている。どちらも キャロウェイとか タイトリストといった一流メーカーのモデルである。つまり、そうしたメーカーのクラブでも ロフトが全く違うアイアンを同じ番手のクラブとして売っていると言うことである。一般論として、5本セットのアイアンの場合は ストロング・ロフトのセットだという目で ロフトをチェックすべきだが、実は 全てのセットが そうと言う訳ではない。セットによって その程度には 大きな差があるという実態を まずは 確認して欲しい。

例えば、上の例のタイトリスト T100 などは PW - #9 のロフト差こそ 5° と大きいものの、それ以外は 伝統的なアイアンセットのロフトの設定になっている。とは言え、多くのセットは PW からストロング・ロフトであると同時に 番手間のロフト差が大きい設定である。本来、アイアンセットは ショートアイアンの番手間のロフト差を 4°、ミドルからロングアイアンの番手間のロフト差は 3° と言う設定にすることで 番手間の飛距離差が 10ヤード程度になるという理屈で そうした設定にすべきなのである。そうしない理由を見つけるのは 難しいと言っても良いだろう。

それは なるべく フルスイングか、それに近いスイングで グリーンへのショットは 打ちたいというニーズを反映した結果である。番手間の飛距離の差が大きくなればなるほど、所謂、in-between の状況に遭遇する頻度も高くなる。パー4の2打目の飛距離が 100 〜 150 ヤードになることが多いとすれば そのゾーンの番手間のロフト差は 大きくしたくない。それが普通の考え方のはずだ。つまり、PW - #9 - #8 辺りのロフト差は 小さくする。ところが、実は 最近のアイアンセットの多くは そうした考え方に反するものなのである。PW が 38° で 135ヤード飛んで、アプローチウェッジが 50° で 100ヤードだとしたら、一番大切なゾーンを 2本のクラブでカバーすることになってしまう。誰が考えても PW = 120Y|#9 = 130Y|#8 = 140Y|#7 = 150Y のようなクラブが PW = 135Y|#9 = 150Y|#8 = 165Y|#7 = 180Y より好ましいのは 明らかなはずだ。

ここで 上に例として示したアイアンセットが どの位 ストロングなのかを まずは 簡単に説明しよう。今は トラディショナルなロフトのアイアンが少なくなったが、そうしたアイアンは 5番アイアンのロフトが 27° で 4番アイアンが 24° である。最近のクラブは それより 少なくとも 1° ~ 2° は ストロングになっているのが普通だが、上の例の中で一番ロフトの立っていないタイトリストの T100 だと 6番アイアンが 29° だから ほとんどストロングになっていないセットである。一方、ロフトが極端に立っているタイトリストの T400 とキャロウェイのエピックは 6番アイアンが それぞれ 23° と 24° である。つまり、2番手分ストロングになっていると言うことだ。この後、さらに詳しく説明するが こうしたセットを買った場合は その他のクラブとのセッティングで 注意が必要になってくることは 言うまでもない。

購入上(セッティング)の注意点

一緒にプレーする友人が 同じような所から PW で打っているのに 自分は 8番アイアンというのでは 悔しい。そんな考えで 飛ぶクラブが欲しいと思っている人が こうしたクラブを購入することは 悪いことではないだろうが ピッチングウェッジと サンドウェッジのロフト差が 15° 以上あるのでは その間のクラブをどうするのかが難しく 合理的なロフトの流れのセッティングにならない可能性が 非常に高くなる。また、6番アイアンの次のクラブとして ユーティリティの 5番を入れたら ロフトが同じだったとか 場合によっては ロフトが逆転と言ったことも起こり得る。また、メーカーによって かなりの差があるが シャフトの長さも 長い場合は 2番手分(1インチ)長いものもあるなど、他のクラブのスペックとのマッチングを 十分 チェックした上で 合理的なセットになるような配慮が必要になる訳だ。

フォーティーン DJ-4
最近は 別売りのウェッジにも 46°、48° といったロフトのクラブを良く目にするようになったが それよりロフトの立ったウェッジの選択肢は かなり限定的なものになる。また、スペックの選択肢が多い ウェッジ メーカーの多く 例えば タイトリスト、クリーブランド、キャロウェイなどは 軽めなシャフトを選ぶ選択肢があったとしても軽いクラブは 殆どない。一方、5本セットのアイアンは 比較的 軽いものが多いから そうしたセットの場合は クラブの重量という観点から そのフローが悪くなる可能性も高い。それでも、超ストロングのアイアンセットにオススメなクラブがない訳ではない。例えば、フォーティーン DJ-4 や RM-22 のようなモデルのウェッジだ。ただ、それで 受け入れられる範囲のセッティングにはなるかも知れないが、ロフトの流れが十分に調整されたセットになる可能性が高い訳ではないことは 覚悟すべきだろう。因みに、これらのモデルには 41° - 44° - 47° - 50° - 52° というロフトの選択肢がある。 » 詳細

他方、6番アイアンの先のクラブとの流れについても配慮が必要になる。ユーティリティのロフトも シャフトの長さも アイアン同様 番手によって 決まっている訳ではないから その点を注意する必要はあるが 標準的な ユーティリティのスペックでは 5番が 25°、そして、4番が 22° である。従って、6番アイアンが 4番アイアン並みのロフト (24°) のアイアン セットであれば 5番ユーティリティは 通常 不要になると考えるべきだろう。» 詳細

また、ユーティリティなしで フェアウェイウッドにするのであれば 7W の標準が 21° で 9W は 23° くらいなので その辺りのクラブから揃えれば ロフトの流れ的には 合理的なセットになるだろう。 » 詳細

以上のように、5本セットの場合は 他のクラブと どのように マッチングさせるかという難しさがあるので メーカーによっては PW と SW の間を埋めるクラブを用意している場合もある。例えば、タイトリストは T400 で W (43°)、W2 (49°) というクラブ、ストロングの程度が小さいモデルの T300 用に W (48°) が用意されている。ロフト、シャフトの長さ、クラブの重さなど、すべての面で流れが合理的なものになるので そうしたセットを購入するのも 一案であろう。アイアンセットは 飛ぶ魅力を捨てられない人も居ようが やはり アイアンは 距離の精度を重視した選択をすることが重要だ。

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