(1) シャツの裾を出す:どんなマナーも 基本的には 人が気持ち良く時間を過ごすために生まれた知恵であるが、守るべきマナーは 国や民族、文化、時代、置かれた環境などによって そのあり方が 異なることが しばしばある。従って、ゴルフを したことのない人、ゴルフの文化と置かれた環境 (TPO) の違いを理解できない人は ゴルフ場で マナー違反を してしまう可能性がある。服装のマナーも 例外ではない。一方、ゴルフ場は その服装のマナーに係わる規則である ドレス コード (Dress Code) を定めているのが 普通で そのゴルフ場で プレーをする人は それに従う必要がある。一般論になるが そのドレスコードは 庶民的な パブリック コース ⇒ 高級 パブリック コース ⇒ 名門 プライベート クラブの順に 厳格になる。つまり、ゴルフ場に行く時は そのことに まずは 気を配る必要がある。標準的な ドレスコードは 下に示したような内容になるが、ルールが緩い パグリック ゴルフ場では このすべてを守る必要はなく、右のイラストのように シャツの裾を出しても 問題にならないが、このような着こなしが ルール違反になり NG になる ゴルフ場は 少なくないし、ルール違反にならなくとも そうした着こなしを見て TPO によっては 首をかしげている人も 少なくないのである。ドレスコードと 服装のマナーについては まず そうした現実を認識し、マナー違反にならないような知識を身に付けておいて欲しい。以下に 順を追って 厳格なドレスコードがどのようなものか そして そうしたドレスコードのある所で守るべき服装のマナーが どのようなものかを解説するが、まずは 標準的なドレスコードと配慮ということを念頭に 以下の (1) ~ (6) を確認して欲しい。
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(2) パンツの色:前述の様に どんな ゴルフ場にも 最低限の服装に係わるルールが定められており、中には 大変厳しいルールを定めている クラブもある。上の図解の様に ジーンズや 短い半ズボン、ティーシャツ、サンダル履きを 禁止する ドレス コードは 殆どのゴルフ場にあるものだ。服装は 基本的に 周囲の人が 不快とか 違和感を感じないものが好ましい訳だが、服の色については 特段 規定していないのが 一般的で クイズの正解としては パンツの色としたい。ただし、所謂 名門クラブでは 極端に派手な色や柄のものは 避けた方が賢明だろう。それは それが 招待してくれた そのクラブのメンバーの人に対する適切な配慮だからで マナーとは そうしたものである。一方、パンツの長さと 素材(デニムなど)については コード違反にならないように 注意しなければならない訳だが、プライベート クラブでは 膝上 10 cm を目安に (具体的な 数字は それぞれのクラブの規定を確認して欲しいが) それより短いパンツや スカート、キュロットは NG と覚えておくと良いだろう。スパンデックスのような 伸縮性が高く 肌にピタッと 密着する素材のパンツも NG である。女性のシャツの着こなしに関しては シャツの裾を出すことが 男性のそれとは 若干 異なった受け止め方をされるのが普通だが プライベートクラブでは やはり 出さない方が無難だろう。時代が変わり シャツによっては その裾を出すことを前提に 作られているシャツも多くなっていて 社会通念上も それが行儀の悪いことではなくなった観が強いが、ゴルフの文化として シャツの裾を出す着こなしなどは まだまだ受け入れられないことがある。そうした慣習や文化は 変わるべきという主張を持っている人も居るだろうが、ゴルフの服装に係わる 前述の様なマナーがあるのは 現実である。それを守らなければ 周囲の人達を不快にさせてしまう可能性があるのだ。
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(3) 4 cm 以上:近年は ファッションの多様化で クルーネック 系の襟の短い ゴルフ シャツも売られているが、プライベートクラブでは 襟の高さが 4 cm 未満だと ドレス コードに違反する可能性がある。また、半袖のシャツの下に長袖の機能下着を着ることが 場合によって ドレスコードに 一致しないこともあるので要注意だ。さらに、右の様な 迷彩色のウェアも NG だと考えるべきだろう。(2) の解説で 極端に派手な色や柄のウェアも 名門クラブでは 避けた方が賢明だと説明したが それは ドレスコードが禁止していないので 黙認されるレベルの行為だが 不快と感じる人が少なくないと言う意味である。おかしいと思う人も居ようが、それは パスタを音を立てて食べているようなものである。蕎麦を音を立てて食べる日本人にとっては 犯し易いマナー違反である。名門クラブは 洋食レストランで ウェアは パスタ - そんなアナロジーの説明が ピッタリすると思う。
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(4) ネクタイ着用:メンバー同伴 もしくは その紹介がないと プレー出来ないような プライベートクラブの ドレスコードで 男性は ゴルフ場到着時に ジャケット着用という ドレスコードがあるクラブもある。大切な人に招待されたり、上司に連れられて ゴルフをする場合などで どんな ゴルフ場か心配な時は ジャケットを着用し 革靴を履いて 出かければ 安心だろう。ただし、ネクタイを着用する必要はない。一方、プレーし終えて クラブハウスに入る時には まず シューズを エアガンなどを使って 綺麗すること。雨の日で レインウェアや ウインドブレーカー、ダウン・キルティング素材のベストなどを着用している時は それを脱いでからクラブハウス内、特に 食事をする部屋の中には 入る。もちろん、脱帽するのが 常識である。また、プレー中に キャップを 野球のキャッチャーがするような被り方をしないこと。加えて、タオルを首や肩にかけたり、腰にぶら下げたりしないようにも注意したい。以上の様なマナーの知識を身に付けて 適切な配慮ができれば ゴルフの服装のマナーについては 合格点をもらえるだろう。さらに、夏の暑い日に 汗 ビッショリになり 食堂の座席を濡らしてしまいそうな時などに シャツや スラックスを着替える配慮まで出来れば マナーの優等生と言えるでしょう。
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