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動いている球を打った時|ルール解説

Introduction
動いた球ゴルフは 規則 9.1a に規定されているように止まっている球をあるがままにプレーするゲームで、動いている球を打つことは 規則 10.1d の規定によって 例外はあるものの 原則 許されない。一方、アドレスした後に球が動いてしまうことも時々起きるが、ここでは それらのケースにどのようなペナルティーが科され、どう対処する必要があるのかを分かり易く解説する。

動いている球を打った時

まず、動いている球を打った時のことは 規則 10.1d に規定されているが、プレーヤーは動いている球に対してストロークをすることが許されず、空振りをした時も含め 当該ルールが適用される。このルールに違反した時の罰は ストロークプレーであれば 2打罰、マッチプレーでは そのホールの負けとなる。ただし、打ち直す必要はない。例えば、短いパットを外し、その球が完全に止まる前にタップインさせた場合は 2打罰で打ち直しをせずにホールアウトになる。下の動画は 2018年の全米オープン (Shinnecock Hills 13th Hole Par 4) での出来事である。フィル・ミケルソンが 故意に動いている球を打った時の映像であるが、この時、彼はボギーパットをミスし、その後にこの行動をとって 2打罰を科され このホールで 10 を叩いた。

例外規定

一方、このルールには例外規定があり、以下の場合は動いている球を打つこと、場合によっては、拾い上げることが許される。

例外規定 (1) ティーアップした球
(2) 二度打ちの時
(3) 水中の球
(4) ストロークの結果、動き出した球

(1) ティーアップした球は まだ インプレーの球ではないから、それが仮に動いていたとしても打つことは出来る。実際には わざわざ動いている球を打つ人は居ないであろうから 知っておく必要性の低いルールであるが参考まで。

(2) 二度打ちは動いている球を打つことになるが、規則 10.1d の罰則は適用されない。旧ルールでは 二度打ちのペナルティ、即ち、1打罰(1 ストロークで 2打とカウントする)が適用されたが、それが新ルールでは無罰に変更された。» 詳細

(3) 水中の球は(水の流れなどで)球が動いている時でも打つことが許されている。また、水中で動いている球は止まるまで待つ必要なく 拾い上げて救済を受けることが出来るとも決められている。

(4) プレーヤーのインプレーの球がアドレス後に動いた場合、プレーヤーがその球を動かす原因となっていた場合は パッティンググリーン上の球を除き 1打罰を受けるが、ストロークの結果として球が動いた場合は例外規定が適用される。プレーヤーがストロークを始めた後やストロークのためにクラブを後方に動かし始めた後に球が動いた場合は そのストロークを完結して動いている球を打つことが許されおり、加えて、球を動かしたことによる罰も科されない。ただし、そのストロークを止めた場合は 球を動かしたことに対する 1打罰のペナルティが科され、その球はリプレースしてからプレーを続行しなければならない。

アドレス後に動いた球

なお、2012年のルール改定以前は アドレス後に球が動けば その理由の如何に因らず プレーヤーはその球を動かしたものとみなされ、1打罰で球を元の位置にリプレースしプレーする必要があったが、現在のルールでは プレーヤーが球を動かす原因を作っていなことが明らかであれば 球をリプレースすることなく、新たに球が止まった所からプレーをすることになっている。

一方、プレーヤーが球を動かしたと判断されるケースは(グリーン上の球の場合を除き)1打罰で球を元の位置にリプレースし、プレーを続行することになる。もし、球を元の位置に戻さずにプレーをした場合は 球を動かした 1打罰と誤所からのプレーという 2打罰の行為が関与することになるが、それらがダブルで科され 3打罰になるのではなく、大きな方のペナルティである 2打罰だけが科されることになる。

前述の例外規定 (4) のケース、即ち、アドレスをしてストロークをスタートさせ クラブを引いた後に球が動いた場合は ストロークを止めずにショットを完結した方が(極めて 大きなミスを起こさない限り)得なことは言うまでもない。また、アドレスでソールをしたら球が動いてしまう可能性がある場合は ソールをしない、つまり、自分が球を動かしてしまう可能性を完全に排除するという打ち方をすることが得策であることも覚えておこう。

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