女子プロゴルファーの飛距離
年度 |
#1 選手の平均飛距離 |
#1 選手名 |
260ヤード 以上の選手 |
#50 選手の平均飛距離 |
2005 | 270.3 | Brittany Lincicome | 8名 | 250.2 |
2010 | 274.5 | Michelle Wie | 13名 | 250.5 |
2015 | 274.4 | Joanna Klatten | 15名 | 252.4 |
2019 | 283.8 | Anne van Dam | 64名 | 261.7 |
2021 | 290.8 | Anne van Dam | 58名 | 261.4 |
アメリカ LPGA は ドライビング・ディスタンスのデータを一覧表の形で公表しているが、それを見ても 女子プロの飛距離が 近年 伸びてきたことが分かる。2020年は コロナの影響で 変則的なスケジュールになったので 2019年と 2021年のデータをチェックしてみた。2019/2021年は 260 ヤード以上飛ばした選手が 64/58名、270ヤード以上で 16/13名、280ヤード以上が 2/2名 である。2005年には 260ヤード以上飛ばした選手が 8名しか居なかった訳だから その頃と比べると 大きな差である。かつて、ミッシェル・ウィーが男子並みの飛距離で注目されたが 今の飛ばし屋は その飛距離を 10ヤード近く上回っている。
そんな中、2021年は 笹生優香が 2021年の全米女子オープンに優勝したが 彼女のアメリカでのドライビング・ディスタンスのデータを見ると 272.0 ヤードで 12位である。例えば、東京オリンピックで金メダルを獲得した Nelly Lorda は 275.1 ヤードで 7位、飛ばし屋として知られる Lexi Thompson が 278.4 ヤードである。1位は Anne van Dam という CME ランキング 110位の選手で その平均飛距離 290.8 ヤード、2位の Bianca Pagdanganan で 284.8 ヤードである。Anne van Dam 選手は 身長 178cm で オランダ代表として 東京オリンピックにも出場している。なお、270 ヤード以上の飛ばし屋のほぼ半分の選手は CME ランキング 100位以下の選手だという事実もある。それでも 270 ヤード以上の飛ばし屋には Lexi Thompson, Nelly & Jessica Korda, Brooke Henderson, Patty Tavatanakit など Top 10 に入る実力の選手も居る。以下は 2021年の 1位と 2位の選手のショットの動画である。
なお、日本選手では 2020-21年シーズンの 6月の時点のデータでは 全米女子オープンで優勝した 笹生優香が1位で、2位は 原英莉花、3位が 勝みなみ だが、他にも、穴井詩、葭葉ルミなどが飛ばし屋として知られている。日本 LPGA のドライバーの平均飛距離で 2021年 6月の時点で 260ヤードを超えているのは 笹生選手(262.0 ヤード)だけだが 2位の原英莉花(258.1 ヤード)、3位の勝みなみ(255.3 ヤード)との差は そんなに大きくない。なお、日本のデータは アメリカとの環境の違いもあるので 単純に比較しても意味はないだろうが、日本のトップ5に入るような選手は アメリカでも 十分上位に入るパワーがあると言えよう。
アメリカ PGA の男子は 2021年 1位のデシャンボー選手が 323.7 ヤード、2位のマキロイ選手で 319.3 ヤードで、50位の選手だと 302.8 ヤードである。50位の選手で比べると男女の差は 概ね 40 ヤード位と言えるだろう。かつては 45 〜 50 ヤード位あったから 10 ヤード近く縮まったと言えそうだ。 » 男子ツアープロの飛距離
以前、アメリカ PGA の女王として活躍したアニカ・ソレンスタム (Anika Sorenstum)、ロレーナ・オチョア (Lorena Ochoa) などは 全て 260ヤード以上の平均飛距離を誇った飛ばし屋として知られていたが、現在の LPGA だと トップ 30 には 入るだろうが、飛ばし屋とまでは 言えない飛距離かも知れない。いつの日にかは 平均ドライビング・ディスタンス 300ヤードを超える女子選手が出現するだろうか?