ラウンド前の準備と練習
♦ サンプル・メニュー
とは言え、練習時間を十分に取れない時やドライビングレンジ(練習場)のないゴルフ場もあるだろうから ラウンド前の練習と準備については 以下のように A) フル・メニューと B) ショート・メニューのルーティーンを用意しておくことをオススメする。
A) フル・メニュー |
(1) 軽い準備運動とストレッチ (2) 練習場でボールを打つ (3) アプローチの練習 (4) パットの練習(グリーンのチェック) |
B) ショート・メニュー |
(1) 軽い準備運動とストレッチ (2) エキストラ ストレッチとウォームアップ (3) パットの練習(グリーンのチェック) |
♦ 準備運動とストレッチ
♦ 練習場でボールを打つ
ストレッチが 一通り終わったら 練習場でボールを打つことになるが、それが出来ない時は ストレッチを 少し入念にやるよう心掛けよう。
上の写真は 世界トップレベルの選手が集まる全米オープンの練習風景であるが、このようなプロのトーナメントのレンジでの練習風景を見ているとほとんどの選手がウェッジから打ち始め、ショートアイアン、ミドルアイアン、ロングアイアン、フェアウェイウッド、ドライバーというような順番でボールを打って行く。最初は 非常にゆっくりしたテンポで 徐々にテンポを上げて行くのが一般的だ。ドライバーを打ち終わった後に また ミドルアイアンを打つ選手もいれば、ウェッジのコントロールショットを打つ選手もいて、最後の仕上げのタッチは その時の調子を見て行うのが一般的のようだが、仕上げ以外のウォーミングアップのルーティーンは ほとんど何時も同じように行っている選手が多い。また、アラインメントのためにクラブをターゲットに向けて置いて練習している選手も少なくない。多少 個人差はあるだろうが、アラインメントの感覚をラウンド前の練習で確認することが重要と考えている選手も少なくない。こうしたプロのウォームアップの仕方を見ていると学ぶとことが沢山ある。
ところで、ドライビングレンジでの練習は ウォーミングアップの目的もあるが、同時に 何時もと少し違った体のコンディションや調子に合わせて微調整を行うことでもある。そして、そうした調整を通じてポジティブなフィーリングやイメージを作ることが出来るはずだから それをコースに持って行くようにするのである。メンタルな準備は そうしたところから始べるべきだ。
そして、レンジでの練習以外にラフやバンカーからのショット、アプローチショットの練習も時間と場所があれば やっておきたいものだ。特に、アプローチショットのフィーリングと距離感は ラウンド前にチェックしておくと結果に差が出るものである。
♦ パッティングの練習
最後の仕上げがパッティングの練習である。練習グリーンでの練習の目的も アプローチの練習同様 フィーリングと距離感のチェックである。まず平らなグリーンのスピード感をチェックすること。そして、その後に下り、上りのグリーンのスピードをチェックするという順序でスピードのチェックをすると良いだろう。長めのパットの距離感、そして、短いパットを確り入れる感覚を良く確認しておこう。速いグリーンでは 特に 傾斜のあるエリアで短いパットのタッチを確認しておこう。なお、芝目のあると思われるグリーンではその影響も受けるから そうしたこともプレーを始める前にコースを熟知したキャディーや同伴プレーヤーに確認しておくと良いだろう。» 芝目のお話し
♦ 確認作業
ラウンド前にすべきことは レンジでのウォーミングアップまでと考えている人も多いと思うが 実は それ以外にもやっておきたいことは幾つもある。例えば、微妙なタッチを出すコントロールショットの感覚やリズムの確認、そして、ゲームに臨むのに望ましい心理状態や集中力の調整などもラウンド前の練習でしておきたいアイテムである。また、バンカーの砂の状態やグリーンエッジからのパットのスピード感なども確認しておきたいものだ。
個々の選手でウォーミングアップのアプローチや考え方は異なるだろうが、ただ フィジカルな面でのウォーミングアップをするだけでは良い準備をしたことにはならない。時間があまりないのに慌てて練習場でボールを打つような準備の仕方は 百害あって一理なし。慌ててボールを打つリズムとテンポをコースに持って行くだけである。時間がない時は ストレッチの後に 軽くチップショットを打てるのであれば それを少しやる程度の準備の方が良いのである。いずれにしても、ラウンド前の準備と練習は フィジカル、メンタルの両面の準備と確認作業をしておくことが望ましいと言うことをお忘れなく。