カーボン・シャフト (製造・品質・装着法)

Golf Shaft FLO (シャフトの歪と装着法)
カーボン・シャフトの製造工程
一番上の動画は カーボン・シャフトの 主要メーカーの一社である グラファイト・デザイン (以下 GD) 社の工場における 設計、生産、品質管理などを紹介した ある意味 宣伝動画である。設計、原材料の調達、保管、複数のカーボンシートを何枚も芯棒に巻き付けての成型、高圧ローリング、キュアリング、機械加工、品質テスト、仕上げ加工まで 一連の生産工程を紹介し その品質と性能の高さを示す目的で作成されたものである。この後に その内容を 解説するが その前に見て欲しいのが 左下の Golf Shaft FLO というタイトルの動画である。シャフト 特に カーボン・シャフトには 比較的 大きな 歪(真円度、板厚など)がある。高品質な シャフトは その歪が小さい訳だが そうした歪のあるシャフトを無造作に装着すると スイング時のクラブ・ヘッドの向きや軌道に悪影響を与えることになり 安定性を欠くクラブになってしまう。しかし、その歪に対して スパイン・アライメントなどと呼ばれる手法で クラブヘッドを上手く装着すれば 歪の影響は 最小限になる という性質がある。特に、低品質のシャフトは その歪が 大きいので その装着には 最大限の注意を払う必要がある。そのシャフトが暴れない取り付け角度を見つけるためにするのが Flat Line Oscillation (FLO) と言うチェック法で Oscillation には 振動と言う意味がある。一方、右下の動画は カーボン・シャフトの製造行程を説明するもので カーボン・ファイバーに オーブンで 一定の張力と温度をかけ 加工することで 望ましい安定性と弾性率のファイバーが作られると言う原材料の製造工程の説明から シート (composite material) 製造、そして、それをどのように使用して 意図したスペックの製品にするかと言う説明をした 大変興味深い動画である。この動画の説明を見てから もう一度 GD 社の動画を見て欲しいのだが 動画の中に シャフトのバットとセンターの硬度など シャフトの硬さをチェックする工程で シャフトの振動テストをしている場面 (@ 3:30/4:56) がある。ここで スパイン・アライメントの発想で 製品に ロゴの印刷方法を指示する工程が含まれているか否かは 不明であるが それがなされていれば ロゴを上に ヘッドが装着されれば 一定水準のスパイン・アライメントがなされたクラブになるシャフトが完成するだろう。ただ、比較的 低価格で販売される ドライバーなどに装着されているシャフトは そうした品質管理がなさていないものが殆どのようだ。可変式や脱着式のクラブでは シャフトの FLO テストを見て 購入できれば 安心だが ... 中々 そうした買い方は 出来ないのが 現状だ。また、GD 社の動画の中で 複数のカーボンシートを何枚も芯棒に巻き付けて その後に エポキシ樹脂の熱処理 (150°C / 1.5 時間) をすることで デザイン通りの シャフトの仕様と特性が得られるとの説明があるが GD 社では 樹脂の使用量を最小限にしていると言及していることからも想像できるように 作り方の細かな点では メーカーごとに かなりの差があるようで 見た目は 同じようでも その特性と品質には 大きな違いがある。ただ、その歪と言う観点からの品質の違いが ショットに どのくらいの影響を及ぼすのかについては 不明な部分が少なくない。メーカーの説明が その点に及んでいない点からも アベレージ・ゴルファーにとっては 案外 大きな違いとは 言えないのかも知れない。


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