クローグリップ|Claw Grip
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• はじめに |
• クローグリップのバリエーション |
• クローでプレーする PGA 選手 |
• クローのメリット・デメリット |
♦ クローグリップのバリエーション
クローグリップと一言に言っても 様々なスタイルがあるが、代表的なものには 下の写真の (1) クリス・ディマルコのスタイル、(2) 右手の指が伸びたような格好になるスタイルのマーク・カルカベキア式のカルク クロー (Calc claw) そして (3) マーク・オメーラ スタイルの ソーグリップ (Saw Grip) と呼ばれるものなどがあるが、これらの写真からも容易に想像できるように 様々なスタイルが可能になる。
(1) | (2) | (3) |
どのスタイルも 右利きの人の左手、即ち、グリップ エンド側を持つ手は 上の写真のように 普通のグリップとほぼ同じである。しかし、横からクラブを握る利き手は (2) のように 左手の下に軽く添えるようにして 右肘が体から離れないようにする方法もあるが、それを 右肘が少し張るようにして パーム グリップでクラブを確り握るようにする選手も居る。どちらが良いかは 個人の好みの問題だが パターを振る時には クラブを確り握った方の手が ストロークをリードする形になるという特徴があろう。
このように 下に来る右手が下から握らず 手の甲を上にして握り(添えて)それを ピストンのように動かすのがクローの特徴だが、近年は (2) のカルク クローに近いスタイル、即ち、利き腕側は 親指、人差し指、中指の三本を中心にクラブに軽く触れるスタイルの選手が多いようだ。それに薬指を加えた四本でクラブを握るスタイルの選手、また、クラブに触れる指は 二本だけと言うスタイルの選手も居るが 右手と左手のそれぞれの役割を決めたで どんな形で利き腕の手がクラブに接するべきかを考えてみると良いだろう。
♦ クローでプレーする PGA 選手
少し古い話になるが、2005年のマスターズで タイガー・ウッズとプレーオフの結果 敗れたものの準優勝したクリス・ディマルコが これをやっていた。当時は極めて斬新だった このクローグリップが その活躍で一気に注目を集め、それ以降、一般のゴルファーにも 真似をする人が増えていったという経緯がある。比較的早くから クローグリップでプレーをしている選手には 上述のマーク・カルカベキア (Mark Calcavecchia)、クレッグ・スタドラー (Craig Stadler)、マスターズ チャンピオンのマーク・オメーラ (Mark O'Meara) などが居る。気が付いている人が少なくないと思うが、最近では アメリカ PGA ツアーでも かなりのプロに このグリップが 採用されるようになっている。特に、アンカーリングが禁止されて以降は 一段と クロースタイルの人が多くなったようだ。下の動画は フィル・ミケルソン (Phil Mickelson) によるクローグリップの(英語)説明である。
♦ クローのメリット・デメリット
クローグリップは ボールを目標に向かって まっすぐ出すのに優れたパットで コンベンショナルなパッティンググリップで問題になる 右手首の動きが原因で出る 押し出しやヒッカケが出難いというのがメリットだ。 ただし、肩の動かし方や左手の動かし方、そして、右手の使い方でも 数種類のパターンがあり、一言に クローグリップと言っても 様々なボールの打ち方がある。
いずれにしても(右利きの場合)まずは 左手主導でクラブを引くのか、右手主導でクラブを押すのか。その点について、頭を整理する必要がある。左サイドで パターを引いた方が 手首の動きを排除し易く 腕とクラブの一体感が生まれるので そうした打ち方をパットの方向性の観点からは 好む人は多いが 右手をより関与させた方が距離感が出易いと感じる人も少なからず居るはずで どのような選択をするかは それぞれの好みの問題だと言えよう。
個人差もあるだろうが、一般論として、クローのデメリットは ロングパットの距離感、特に遅いグリーンでの距離感かも知れない。ロングパットは 肩でストロークするという基本に忠実にストロークをすれば 然程 問題ないのだろうが、打つ瞬間の微調整のようなことは 少しやり難く、それが メリットにも デメリットにもなっていると言えるだろう。しかし、ショートパットが 苦手な人は 一度 試してみる価値のある パティングスタイルだろう。