(1) 2 打罰:球がルールに定めるエリア内に止まっていないのに そのボールを打ってプレーをすると 誤所からのプレー(新規則 14-7) になるので 2 打罰のペナルティが科される。さて、ここで ボール ドロップに係わる重要な変更項目を以下の通り纏めたので (詳細後述) まずは それを見て欲しい。
A) ドロップの高さ:肩 ➡ 膝 |
B) ドロップした球が止まるべきエリア:2 クラブレングス ➡ 救済エリア内 |
C) 後方線上の救済:後方線上 ➡ 後方線上の選手が決めた基点により決まる救済エリア内 |
Ⅾ) 拾い上げた球の変更:原則、変更不可 ➡ 理由を問わず、変更可能 |
A) に関しては 右のイラストの通りであるが、球に回転を付けてドロップをするなど ルールで定める方法と異なる (有利なライを作り出せる可能性のある) 方法でドロップをした球をプレーした場合は (他に 違反がなければ) 1 打罰のペナルティになる。但し、その球をプレーする前に違反だと気付いて その間違いを修正するために球を拾い上げて 正しい方法でドロップをし直せば無罰になる。新ルールの下、旧ルールに定める方法で球をドロップしたら ルール違反になるのかという疑問を持つ人は 少なくないと思うが、それも 1 打罰のルール違反になる。なお、B) ~ D) の変更に関しては 以下の解説をご覧下さい。
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(2) 救済エリア (relief area):前述の変更項目 B) の解説になるが、救済の二アレストポイントから 1 クラブレングス内の救済を受けるために球をドロップすることが許されるエリアは 救済エリア内で かつ 球はそのエリア内に止まらなければ ドロップのやり直しになる。次に、C) の説明だが、この救済 エリアの概念が ペナルティーエリア (旧称 ウォーターハザード) に入ったボールが その境界線を横切ってペナルティーエリアに入ったポイントとピンを結ぶ後方線上から 1 打罰の救済を受ける時、さらに アンプレヤブルの同様な救済にも適用されるようになったのは 大きな変更である。新ルールでは 後方線上からのプレーの場合、写真の様に球は プレーヤーが ここと決めた救済の基点 (reference point) から 1 クラブレングスの救済エリア内に止まらなければならないと変更された。その新ルールに則った球のドロップの手順は a) 後方線上のどこかに 自分がドロップをしたいエリアを決める b) そこにティーを刺して救済の基点を決める c) それによって決まる救済エリア 即ち 1 クラブレングス内で救済の基点より ピンに近くない半円のエリア内に球をドロップする d) そのエリア内に球が止まれば そこからプレーをする e) 救済エリア内に球が止まらなければ 前述のとおり 再ドロップをするが 二度目も止まらなければ 二度目のドロップで球が落ちた所に球をプレースしてプレーをする。いずれにしても 球のドロップは 全てヒザの高さからのドロップになる。 |
(3) 球が最初に地面に落ちた所:(2) の答えの解説でも説明したように ドロップした球がルールに定めるエリアの外に転がり出てしまった場合は ドロップをやり直すことになるが 2度目のドロップでもルールに定めるエリア内に球が止まらなかった時は その球が最初に地面に落ちた所に球をプレースすることになる。また、(1) の答えの解説でも説明したように エリア内に止まっていない球を打ってプレーをしてしまえば 誤所からのプレー(規則 14-7) になるので 2 打罰のペナルティが科される。ところで、ここで D) の説明をしておこう。救済の際に球を別の新しいものに変えることは 旧ルールでは (傷ついてプレーに適さないボールであることが確認され 正しい手続きを経た場合は 別にして) 許されなかったが、新ルールでは その行為が許されるようになった。
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(4) 無罰で リドロップ:新旧ルール いずれの場合も 自分や自分のクラブ (携帯品) に球が当たった場合は 無罰でドロップのやり直しである。一方、旧ルールでは インプレーの自分の球が 自分や自分のキャディー また 道具やカートなど 所謂 携帯品に当たった場合は 例外は あるものの 原則 1 打罰のペナルティ (旧規則 19-2) で その後の処置は 球が止まった所からプレーを続行することとなっていた。ただ 救済を受けるためにドロップしたボールは その時点では まだ インプレーのボールではないので このペナルティの対象にはならず 無罰でリドロップの処置となった訳だ。リドロップが要求されるのに それを怠ってプレーをすれば 1 打罰のペナルティになる。従って、球をドロップする時の目印には ティーなど自分の携帯品と見なされないものを使用するのが常識である。なお、新ルールでは インプレーの自分の球が 自分や自分のキャディー また 携帯品に当たっても ペナルティの対象にはならない。 |
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