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ウェッジショットの距離調整法

Introduction
40、50、60ヤードといった中途半端な距離を打つ時に きちっとしたシステムを持ってプレーをしている人は 案外少ないものである。一方、プロや上級者の間で最もポピュラーに使われているシステムは 時計の針のイメージでバックスイングの大きさをコントロールして必要な距離のショットを打つというやり方である。

3 X 3 システム

時計の針のイメージ 例えば、3 x 3 システムでプレーをする場合は 3種類のバックスイングの大きさで 3 本のウェッジを使って (9通りのショットを基準に) 必要な距離を打って行くという発想でスイングの仕方を管理する訳だ。ここで 下の表を見て下さい。サンドウェッジを使って バックスイングの大きさを 9:00 に抑えて ショットをすれば キャリーで 55 (Y) ヤードのショットになることを意味しており、一方、10:30 のショットは 所謂 スリークォーターショットで サンドウェッジなら 70 Y 飛ばせることになる。また、7:30 のショットは この 3種類の中で最も感覚を覚えるのが難しいショットかも知れないが 9:00 のショットが出来るようになったら その次に覚えるべきショットで さらに 短い距離を打つ時に必要になるものである。

バックスイング (時計の針)
サンド
(SW)
ギャップ (AW) ピッチング (PW)
7:30 40 Y 45 Y 50 Y
9:00 55 Y 65 Y 75 Y
10:30 70 Y 85 Y 100 Y
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システムの構築

実は 必ずしも 3 X 3 というシステムにする必要はなく 3 X 4 でも 4 X 4 でも 自分に最適と思えるシステムであれば 良い訳だが、どんなシステムを構築するにせよ 9:00 のショットの打ち方のメカニクスと飛距離をマスターすことが ファーストステップになる。俗に言う、ハーフスイングだが 9:00 という腕の振り幅にする目的は 距離を大幅にダウンさせることである。ただし、9:00 と言っても 自分が 9:00 と感じる腕の振り幅であれば 実際には それが 8:30 や 9:30 であっても良いのだが、要は 距離をコントロールするシステムの基準のショットとして 都合の良いもので このシステムの中心的な役割を果たすスイングである。そして、それは 覚え易く、リピータブルで ダフったりし難い安定性の高いスイングである必要があるものだ。

その時に注意を払って欲しいのが 肩の回転と下半身の使い方、そして、それによって決まるボディーターンのスピードである。ハーフスイングと言っても 手打ちになれば 安定性は 低くなるし、再現性も 同様に低くなる。ただ単に 9:00 を意識してスイングした時、自分の肩の回転は どのくらいになるのか。それを確認して下さい。その肩の回転は 30° - 45° - 60° など 人によって様々だと思うが、30° だと感じた人は それを 45° や 60° にすると何が起きるのかを確認して欲しい。例えば、60°にしたら? それでは もはや 9:00 のスイングとは 感じられないとか、不自然なスイングになっているとか。いずれにしても、要は 腕の振りと肩の回転の最適な組み合わせを見つけることがポイントだ。

また、その時に 下半身の使い方がどうなっているのかにも注意を払って欲しい。意識的に ボディーターンのスピードを早くするような下半身の使い方をしたらどうなるのか。そうしたプロセスで 様々なことをチェックした上で、もう一度、覚え易く、リピータブルで ダフったりし難い安定性の高い 9:00 のスイングが 下半身の使い方という観点から どうあるべきかを考えて欲しいのである。その時に思い出して欲しいのは なるべく体の回転する力を利用し 腕の動きをシンプルに パッシブにすることで スイングの安定性や再現性は 高くなると言う原則である。

以上のプロセスを経て 自分の 9:00 のショットのメカニクスとフィーリングが決まったら それで きちっと打てた時の距離が何ヤードなのか。それを確認する。仮に、サンドウェッジで 55 Y、ギャップウェッジで 65 Y だったとしよう。同じスイングで ピッチングウェッジの距離もチェック。その後は そのショットを何度も打って その感じを覚えると同時に その距離を自分の 9:00 のショットとして確り把握しておくことだ。この 9:00 のショットが信頼できれば出来るほど 距離のコントロールは 正確になるはずである。

一方、9:00 のショットが上手く 繰り返し 打てるようになったら 次は 7:30 のショットのメカニクスとフィーリングをチェックして その打ち方を覚えることだ。同じプロセスだが、問題は 7:30 のショットの方が 一般的には 覚えにくいショットで 9:00 のショットほど リピータブルにはならない傾向が強いことである。しかし、それでも基準のショットは 2 つ(9:00 と 7:30)持っていたいものだから それを繰り返し練習して 7:30 のショットのメカニクスを決め フィーリングを覚えて その距離感を身につける。そうして 自分のシステムを作り上げる必要がある。そんな 9:00 と 7:30 のショットを覚えれば、短い距離のショットへの対応は 相当上手く対応できるようになるだろう。

他方、10:30 のショットは 所謂 スリークォーターのショットで 腕の振り幅は 3/4 に抑えるものの 肩の回転は フルスイングの 90% 前後になるのが普通で 多くの人は フルスイングを少し抑え気味にした時に自然とやっているスイングである。但し、この際、そのメカニクスを 9:00 のスイングを見つけるために試行錯誤した時の発想で チェックし 頭を整理して理解を深めておくべきスイングである。そうすることで 9:00 と 10:30 の中間のスイングが必要と感じた時に ある程度うまく対応できる可能性が高くなる。しかし、それでも そうした中途半端なスイングは 色々な意味で成功率の低いスイングになると言うことも覚えておいて欲しい。

更なる距離の微調整

さて、以上のような自分のシステムが構築でき それが身に付いても 実際にラウンドをしていると 5 ヤード位の単位で距離の調整をしたくなるものだから 10:30 - 9:00 - 7:30 のショットだけでは 少し無理がある。従って、前述のシステムと組み合わせて 以下のような調整をすることになるのが普通である。

 1) クラブを短く持ってスイング
 2) バックスイングの大きさを微調整
 3) フェースをクローズド or オープンに

しかし、この中で最もやりたくないのは フェースをクローズドにして 少しロフトを立てるようにして打つ距離の調整だ。それよりは 長めのクラブで フェースを少しオープンにするか クラブを短く持って打つ方(場合によっては 両方)が良いだろう。クローズドにして打つ方法がオススメできない理由は 2 つある。一つ目は そうした打ち方では 力一杯打とうとして 力んでしまうことが多くなること。二つ目は ソールのバウンスが少なくなることで ミスショットのマージンが小さくなることである。いずれにしても、ウェッジのショットは 基本のショットをマスターしたら 自分に合った微調整の方法を覚えて 5 ヤード単位くらいで対応できるようにすることで それを身に付ければ 備えは 一応万全と言えるだろう。

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