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深いラフからのアプローチショット
深いラフといっても 全米オープンのような大会で見られるような 本当に深いラフから 我々が日本で プレーをしていて ちょくちょく お目にかかるレベルの深さのラフまであるから それらを一纏めに お話しするのは 適当でないかも知れないが 一通り 深いラフからのアプローチショットの基本について ここでは 解説する。
♦ 深いラフへの対応の仕方
グリーンを外した所が ちょうど写真のような深いラフだった場合は(逆目の場合は 特に)普通のアプローチショットで転がして寄せようそうとしても 十中八九 上手く行かないものだ。それは 芝が邪魔をして (1) クリーンにクラブフェースをボールにコンタクトさせることが出来ないこと、(2) クラブがスムースに振れないこと という二つの問題があるからだ。深さの程度と芝目にもよるが そうした状況で 軽くクラブを振って アプローチ特有の微妙な距離の調整をしようすれば 最悪の場合は もう一度 深いラフからのショットになり兼ねない。
以上のような問題に対しては 芝の影響を少なくすると同時に それを上手く利用するような クラブの振り方をすべきだが 最初に覚えるべきテクニックは サンドウェッジのフェースを開いて「ヒット・ダウン」というスタイルのショットである。そのテクニックの説明をした添付動画を(英語)まず 見て欲しい。要点は 後で まとめて解説します。
これは "Hank Haney: Chipping From Deep Rough" というタイトルの動画だが Haney氏の説明を要約すると 以下の通りである。即ち、(1) サンドウェッジを使う (2) オープンスタンスで ボールは スタンスの中央 (3) フェース・オープン (4) クラブは 確り目に握る (5) バックスイングは クラブを腕で振り上げる (pick up) イメージで コックを入れる (5) ボールの後ろの芝にクラブを落とす (6) フォロースルーは 小さ目に。深いラフでは クラブが引っかかって フェースがクローズドになる傾向があるが クラブのロフト通りの弾道で ボールをラフの外に飛ばしたい訳だから 確りグリップして 芝の摩擦が大きくても フェース・オープンの状態がキープ出来るようにすることがポイントだとも言っている。ボールの位置は オープンスタンスで 中央と説明しているが、ある意味、右寄りということにもなる。バンカーショットにも似たショットだと言えよう。
♦ エキスプロージョン・ショット
ラフが極端に深く、デリケートなショットをしたい場合は 前述の打ち方と大きく異ならないが 芝を違った形で利用して エキスプロージョン・ショットにするという方法もある。普通のバンカーショットと ほぼ 同じ打ち方で クラブフェースを 少しオープンにして ボールの 5 〜 10センチくらい後ろにクラブを入れて フワッとボールを出す方法である。オープン スタンスで クラブフェースをオープンにしてスイングすることで クラブの抜けが良くなるが フェースを過度にオープンにすると ライによっては クラブがボールの下を潜ってしまうことがあるので注意しよう。右利きの人の場合、ボールは スタンス中央に置くようにアドレスし バックスイングのコックを早めに入れて クラブを急角度に 軽く振り上げ ダウンブローにクラブを落とす。打ち終わった後は バンカーショットのように クラブフェースが上を向いているような状態になるショットだが フォロースルーは 抑え気味にした方が良いだろう。
なお、この時に ラフに負けないよう 芝が逆目の場合は 特に バンカーショットより グリップを確り目に握った方が良いだろう。そして、クラブフェースを開けば より柔らかいボールが打てる理屈だが、その辺りは クラブが ボールの下を潜ってしまうリスクにも注意を払い どの位 ボールを飛ばしたいのかで 調整すべきである。距離のコントロールは スイングの大きさとスピード、フェースの開き具合などで決まるから 色々な打ち方を実験し 練習で距離感覚をつかんでから 実戦で使うべきショットであるが、基本的には 砂からの エキスプロージョン・ショットに比べると バックスピンが掛からないので 距離のコントロールは その点を勘案すべきであろう。
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