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サンドウェッジの使い方

Introduction
グリーン周りで 主に使用されるサンドウェッジは ロブウェッジをバッグに入れなければ 最もロフトがあり ボールを高く上げて打てるクラブになる。ただし、そんなショットの他にも バンカーショットや 深いラフからのアプローチショット また スピンを利かせてボールを止めるノックダウンショットなど 幅広い目的に利用して 威力を発揮するクラブである。ここでは そんなサンドウェッジの使い方について色々と解説する。

サンドウェッジのスペック

サンド ウェッジの構造サンド ウェッジは 他のどのクラブより重く 右図のように 56 〜 58° のロフトのクラブで ソール幅が広くて バウンス角が 12° 前後もあり ソールが大きいのが特徴だが、近年は 様々なソール形状、バウンス角のものがある。ソールの大きさや形状によって 使い勝手が異なるが、どのような用途に重点を置くか また 個人の好みによって このバウンスが大きめなもの、普通、小さめなものを選ぶことになる。

バウンスが大きければ それを利かせ バンカーや深いラフからのショットが打ち易くなるから サンドウェッジのバウンスは 大きいのが普通だが、フェアウェイからのショットなどでは バウンスが大き過ぎると邪魔になることもあり その大きさや形状は 両者のバランスを考えて決めるべきものである。

バウンスの大きさは 基本的にバウンス角 及び ソールの幅と形状によって決まるが そのバウンス角は 例外はあるが 殆どが 10°〜15° で、目安としては 10° が 小さ目、12° が普通、14°〜15° は大き目となる。ただし、バウンスの効き方は ソールの幅と形状にも大きく左右されるから トレーリングエッジ側が 大きく削ってあれば 有効なソール幅は 小さくなる理屈である。以下は 実際に販売されている ウェッジをチェックしたい人のために用意したリンクで 市場で実際に売られているクラブのスペックや価格が(ブランド別に)チェックできるものだ。

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ショットの種類と打ち方

サンドウェッジを使ったショットには 多種多様なものがあるが、どのようにショットをコントロールするかを考える上でのチェックポイントも 以下の通り 極めて多い。つまり、サンドウェッジの使い方をマスターするには 非常に 多くのことを学ぶ必要があると言うことだ。

# ショットの種類 # チェックポイント
1 フル ショット 1 スタンスとボールの位置
2 ノックダウンショット 2 グリップ
3 バンカーショット 3 セットアップの仕方
4 ボールを上げて打つチップショット 4 クラブの引き方、上げ方
5 バックスピンで止めるチップショット 5 スイングの大きさとテンポ
6 極力スピードを殺すチップ ショット 6 下半身の使い方
7 様々なピッチショット 7 腕とクラブの落とし方
8 (カット) ロブショット 8 ソール(バウンス)の使い方
9 深いラフからのショット 9 フォロースルーの取り方

さて、このような様々なショットを打つ時に 何を どう意識して 変えたり コントロールして ショットするのかを 上表右コラムのチェックポイントの観点から まず 考えてみよう。個人個人で 何を どう意識して ショットをしているかは 異なるだろうが、大切なことは それぞれのショットで チェックポイントの基準を確りさせ、自信を持って ショットが出来るようにすることである。

ソールの使い方

ショットしたボールの弾道とスピン量は そのボールがクラブのフェースと どのようにコンタクトしたかによって決まる。当然、ロフトは ボールとフェースがコンタクトする角度に大きな影響を及ぼすものだが クラブのフェースをオープンしたり クローズドにすること、また、ハンドファーストで ダウンブローにクラブを振るなど、クラブの入射角(インパクト時のシャフトの向き)を変えることで 同じグラブで 様々な 弾道とスピンのボールを打つことも出来る。

ウェッジ・ソール
クラブの入射角が変わることで ボールの弾道は変わるが ソールと芝とのコンタクトの仕方も変わってくる。例えば、ハンドファーストに ダウンブローなスイングでショットをすれば、クラブのリーディングエッジ (A) から クラブは 芝とコンタクトすることになる。ヘッドスピードがあれば ほとんどの場合 ボールの先のターフが取れるような現象が見られ 低い弾道で スピン量の多いボールが出るだろう。一方、ハンドファーストの度合いを少し抑えてやると ソールの底 (B) が 最初に芝とコンタクトするようになるが その場合は よりロフトなりの弾道でボールは上がって 柔らかい高弾道のボールになるだろう。さらに、若干 ハンドレート気味になるくらいにクラブを振れば トレイリングエッジ (C) と芝が最初にコンタクトすることになるが そうすれば フロップ(ロブ)ショットが打てるはずだ。つまり、ソールを芝にどのようにぶつけるか、ソールの使い方に着目することで 様々なショットを打ち分けることが出来るようになるのだ。

ざっと整理すると 以上の 3種類のソールの使い方になるが それぞれの打ち方は (A) リーティング エッジ スピナー、(B) ミッドソール ショット、(C) トレイリング エッジ フロップ などとも呼ばれるもので 状況に応じて これらのショットが打ち分けられるようになれば アプローチの実力は 大幅にアップするだろう。

ストロング グリップで ダウンブローに クラブを振れば バックスピンの利いた (A) リーティング エッジ スピナーが打てるし、ウィーク グリップで フェースを少しオープン気味にセットアップして 払うようにクラブを振れば (C) トレイリング エッジ フロップ が打てる。そうしたショットを考えた場合は バウンスが大き過ぎない方が都合が良い。なお、右利きの人は 左手の掌を上に向けて、クラブを下からパームグリップ気味に握るように持つと 極端なウィークグリップになるが その程度を色々と試してみると良いだろう。極端なウィークグリップでクラブを持つと 左腕は 殆ど ロール(スーピネート)しないから フロップショット以外は 打てないはずだ。

ショット力に磨きをかけろ

自信を持ってショットに臨んで結果を出すには どうしたら 上手くショットが打てるかを 具体的に 頭と体の両方が理解すること、即ち、ショット力を身に付けることである。例えば、比較的 短い距離のアプローチショットでボールを多少上げて打つ時には ボールをスタンスの少しセンター寄りに置き グリップを短目に持って クラブフェースをスクウェアにして ヒールやトーが浮かないようにセットアップ。バックスイングは そのショットの距離に応じて その大きさをコントロールするが コックは 比較的 少な目にし ゆっくり目のテンポで やや左脚体重にして インパクトからフォロースルーで 軽く ピボットが使えるイメージで 下半身を安定させる。さらに、手がクラブヘッドより適度に先行するように 但し ダウンブローになり過ぎないように 腕を振って クラブをスムースに 少しミッドソール気味に落とし フォロースルーの大きさは バックスイングの大きさとほぼ同じ程度にする と言った具合に チェックポイントに対して 自分の考えが明確に示せるだけの理解を持つ。そして それが繰り返し実行できるまで練習し そのショットを体に覚えさせる必要がある。

クラブヘッドの落とし方クラブの落とし方に関して さらに言えば、小手先でクラブをコントロールするのではなく、より大きな筋肉を使ってショットをする訳だが、その時に 左手の甲が フィニッシュでも ターゲットを指すように 手首を返さずに 手首を出来るだけ "パッシブ" に、また、クラブのリーディングエッジではなく ミッドソールを芝に軽くぶつけるようにするのがポイントだ。

ショットの時に クラブヘッドがアドレスした時の位置に戻り クラブのリーディングエッジがボールの真下の芝にコンタクトするイメージ、即ち、右図 (1) のようにクラブを かなり鋭角に(右手主導で)落としていく人が少なくないと思うが、そのイメージでは ミスが多くなるはずだ。少しでも 手前にクラブが入れば それでは ダフってしまうだろう。そうではなく、右図 (2) のように ちょうどボール一個分くらいボールの先の芝にクラブのソールの底が軽くぶつかるように クラブを左腕の振り子の動きを使って 適度なダウンブローで落とすのが正しいアプローチショットの打ち方のイメージである。

この時に、クラブのリーディングエッジが 芝に当たるようにするのではなく ミッドソールが地面にぶつかるように クラブを緩やかなダウンブローの軌道で落としてやれば クラブの抜けが良くなり、ショットのリズムも良くなるだろう。クラブでボールを ピックアップしようとすると トップしてしまうことがあるだろうが、そうでない限り、ほとんどのミスショットは ボールの手前にクラブが入って ダフるケースである。それは (1) のようなイメージで 鋭角にクラブを落としてボールを打とうとする時に起き易くなるミスである。こうして整理してみると感じることと思うが チェックポイントは 驚くほど沢山ある。

もちろん、以上のように山ほどある ショットに対する考え方を プレー中に 頭で一つ一つ考えてプレーをする訳ではないが、ボールを打つ前に これから打とうとするショットをイメージし、そのショット通りの素振りを 一回、二回 して確認するためのプリショットルーティーンは 極めて 有効なはずだから、そうした方法を取り入れると良いだろう。ただし、スイングする時には テクニカルなことより イメージを大切にして クラブを振るようにすべきである。いずれにしても、同じような状況においては 繰り返し 以上のようなことが考えなくとも間違いなく出来るような判断力と行動力 即ち ショット力を練習して 身に付けて欲しい。

サンドウェッジの使い方と チェックポイントは 以上のように 数多くある訳だが それぞれのショットにおいて ショット力を高める工夫と努力をすることが ショートゲームのレベルアップには 不可欠なことである。サンドウェッジを使った 様々なショットの自分自身のショット力について 一度 良く分析し どんなショット力を身に付け 磨きをかける必要があるのかを見定めてから どうしたら より有効な練習が出来るのかを考え 練習に励んで下さい。

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