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シンメトリックなゴルフ・スイング

Introduction
世の中には 左右対称なものが沢山ある。英語で「対称」のことを シンメトリー (symmetry) と言うが、人間の体は 概ね シンメトリックな 作りになっている。だからだろうが、体に 左右二対あるもの、例えば、目、耳、手、足などは 均等に使われることばかりではないが、同じように動かすことで 動き易いと感じ 体を上手くコントロール出来ることが多い。

歩く時、走る時に 人間は 左右の手足を 交互に 同じように ある意味 シンメトリックに 動かすが、それは 左手だけを大きく振ったり、右足だけを大きく踏み出すような 非対称 (asymmetry) の動きをすることが 不自然で 安定した リズミカルな動きの妨げになるからに 他ならない。

アシンメトリックな動作

一方、人間は 他の動物以上に アシンメトリックな動きをすることが多い。利き腕一本だけを使って 箸でものを食べたり、ペンで文字を書いたりする動作など、利き腕や 利き脚が中心になる動作をすることが多い。しかし、利き腕を使っている時に もう一方の腕は 遊んでいる訳でもない。無意識の内のことが多いようだが 利き腕の動きを助ける動作をするのが普通で それによって 非対称性を打ち消すように 左右のバランスを取るなどの役割を果たしているものだ。

スイング・イメージゴルフ・スイングも 基本的には アシンメトリックな動きである。バックスイングで クラブを振り上げ、右側に 体重を乗せ、そこから フォワードスイングに入り インパクトにかけて ヘッド・スピードを上げて行く スイング・イメージで クラブを振る人が殆どのはずだ。右のダイアグラムのようなイメージで ヘッドスピードは インパクトか その直後に 最速になる(ただし、その後のことは あまり考えていない)と言う発想で クラブを振る人が多い。

実際のスイングしかし、実際には インパクトで 最速にしたいという考え方で その一点を中心に 脳と体が トップの時点から反応するから 多くの人は インパクトの前の段階で クラブが リリースされてしまう。インパクトの時には 既に ヘッドスピードが 減速モードに入ってしまう。そして、フィニッシュにかけて 体重を左側に移動させていくが その間に バランスを崩す人も少なくない。実は その理由の一つは 左右の非対称性にある。

シンメトリックさを取り入れる


L から Lその対応策として アシンメトリックな ゴルフの動きの一部に シンメトリックさを取り入れることで 安定した リズミカルな動きを 容易にしようと言うテクニックがある。具体的には、左右のスイングの振り幅を 同じ大きさにするテクニックだが、時計の針で 9時から 3時のスイングといったイメージでボールを打つ訳だ。完全に シンメトリックな動きにならないまでも その動きを より シンメトリックなものにすることによって バランス良く 体をコントロールすることが 出来ることになる。右のイラストのような感じで 左右のクラブの振り幅を 同じにするのだが、さらに、トップと フィニッシュのどちらも L字 で決め、体重移動や スイングのテンポも 左右同じに ある意味 シンメトリックに行うのである。

シンメトリックなイメージボールを打つ動作は クラブヘッドと ボールが コンタクトをする瞬間、即ち、インパクト (C) を中心に 体が反応するが、トップ (A) から インパクト (C) までの時間と空間に 神経を集中させるのが 人の常である。その結果、ボールを中心とした 左右対称の動きとは かけ離れた トップから インパクトまでが全てのような スイングになる。しかし、そこで インパクト前後の動きを シンメトリックにするという意識でクラブを振ってみると 驚くようなことが起きる。体のバランスが良くなり、リズミカルな スイングが出来るようになるのだ。ボールを力強く、遠くに飛ばすという意識は 二の次にして、このシンメトリックな動き というテーマの下に 自分のスイングを変えてみるのである。最初は コンパクトな ハーフ・スイングのようなショットで試し、それが出来たら スリー・クウォーター、そして、フル・スイングに近いショットへと 徐々に 大きなスイングへと変えて行く。力の配分や スイングのスピードと テンポも 上のイラストの 1 と 4、2 と 3 が同じ シンメトリックな スイングにするのだ。

ライン出しのショットと言う概念があるが 実は このテクニックの応用である。少し抑え気味のコンパクトなスイングをすれば 安定感が増し ラインも出易くなる訳だが、左右に シンメトリックな動きをすることで ライン出しのショットは より安定性の高いショットになる。

シャフトを柔らかく使え

一方、別途 2レバーシステムのページでも説明しているように ゴルフ・スイングの重要なパワーソースの一つは タメ (conservation of angular momentum) である。コンパクトで シンメトリックなスイングを ゴルフで多用するにあたっては 如何に タメを利かせた ショットにすることが出来るかを 併せて 考え 工夫する必要がある。タメを利かせて打つことが出来なければ ボールを 効率良く 遠くに 飛ばすことは 不可能だからだ。

タメを利かせるタメを利かせると言われると 手首のコックとアンコックのタイミングの話だと考える人も居るだろうが その発想では 多分 良い結果は 期待できないだろう。そうではなく シャフトを 柔らかく しならせて 使うイメージだ と言われれば なるほどと思う人が居るかも知れないが 腕の振り方を その発想で コントロールすれば タメを利かせることが出来る可能性は高くなる。

クラブのリリースクラブ・リリースのメカニズムと言うと 右図のような説明を目にすることもあるだろう。従って、手首を返す動作と考えるかも知れないが 実は その逆と言っても良いもので 手首の動きを抑えつつも シャフトを鞭のように使うことである。また、クラブのリリースは (C) を中心に 素早くクラブをリリースするというイメージを持っている人も居ようが そうではなく (B) ~ (D) のゾーンで ゆっくり 手首ではなく 腕全体をイラストのように 動かすことである。

左右 シンメトリックに 体と腕を動かして そのボディーターンが生み出す力を上手く利用して ヘッドスピードを上げる 上述のような ゴルフ・スイングを身に付ければ ワンランク上の ゴルフも 決して 夢ではなくなるだろう。

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