ローリー・マキロイの記録|Rory McIlroy
♦ キャリア・レコード
マキロイは 2007年 17歳で 世界アマチュアランキング 1位になったが その翌年に プロに転向し 欧州ツアーで そのプロゴルファーとしてのキャリアをスタートさせ 2009年に初優勝を飾っている。そんな 2009年から 米国ツアーに参戦するようになるが その後 アメリカ PGA ツアーでは 以下の通り 通算 20勝、欧州ツアーでの優勝などを含めると プロ通算 29勝を挙げていて FedEx チャンピョンにも 2016/19年と2回なっている。メジャーでは 全米オープン (1勝)、全英オープン (1勝)、全米プロ (2勝) で マスターズに優勝すれば 数少ない グランドスラマーの仲間入りであるが 最後にメジャー優勝をしたのは 2014年の全米プロで しばらく勝っていない。PGA ツアーで 最後に優勝したのは 2021年の THE CJ CUP @ SUMMIT である。
シーズン | 優勝 | 2位 | T-10 | T-25 | 出場数 | 予選通過 | 獲得賞金 |
2009 | 0 | 0 | 3 | 7 | 11 | 10 | $849,719 |
2010 | 1 | 0 | 5 | 6 | 16 | 12 | $2,554,443 |
2011 | 1 | 0 | 4 | 7 | 10 | 9 | $1,905,609 |
2012 | 4 | 2 | 10 | 11 | 16 | 13 | $8,047,952 |
2013 | 0 | 1 | 5 | 7 | 16 | 14 | $1,802,443 |
2013/4 | 3 | 2 | 12 | 17 | 17 | 17 | $8,280,096 |
2014/5 | 2 | 0 | 7 | 10 | 12 | 11 | $4,863,312 |
2015/6 | 2 | 0 | 8 | 11 | 18 | 15 | $5,790,585 |
2016/7 | 0 | 0 | 6 | 8 | 14 | 12 | $2,430,182 |
2017/8 | 1 | 1 | 7 | 11 | 18 | 14 | $4,410,296 |
2018/9 | 3 | 1 | 14 | 11 | 19 | 17 | $7,785,286 |
2019/0 | 1 | 0 | 7 | 9 | 15 | 15 | $4,408,415 |
2020/1 | 1 | 0 | 7 | 14 | 21 | 18 | $4,391,809 |
2021/2 | 1 | 0 | 2 | 2 | 2 | 2 | $2,058,000 |
マキロイの 様々な記録の中でも 突出しているのは 2011年の全米オープンの記録で トータル (4-round) スコア (268) と言うものだ。それ以前の記録だった 272打を 4ストローク 下回り、アンダー・パーの記録で -16 と タイガー・ウッズが 2000年に ぺブル・ビーチで打ち立てた -12 を 4打も 縮めた凄い記録である。この全米オープンで 4日間を通じ 全てのラウンドで 60台のスコアでホールアウトしたというのも 歴代 4人目の記録。そして、その 72ホール中、62ホール (86.1%) でパーオンしており それも 全米オープンの記録である。また、22歳 1ヶ月 15日という年齢で全米オープンに優勝したが これも 1923年に ボビー・ジョーンズ (Bobby Jones) が 21歳 3ヶ月 28日で優勝した時の記録に次ぐものだ。加えて、2012年の全米プロゴルフ選手権のパフォーマンスも見逃せないもので 2位に 8打差をつけて優勝し 全米プロ史上 最大のストローク差による優勝という記録を打ち立てている。
一方、マキロイには 苦い経験がある。2011年のマスターズで 最終日に 4打差のリードを キープし wire-to-wire の優勝をするかと思われたところからの大乱調 (+7) で 最初のメジャー優勝のチャンスを逃している。タイガー・ウッズは 21歳で 最初のメジャーであるマスターズに優勝し その後 2000年に 24歳で グランドスラマーになっている。仮に、2011年のマスターズに マキロイが優勝していたとしても タイガーの記録には及ばなかった訳だが マキロイの記録は そうした記録と比較すべき レベルのものもある。いずれにしても マキロイのゴルフに対する姿勢や言動は リベラルと言うか カジュアルと言うか 物議を醸しだすことも少なくなかったが それを彼の弱みと見るか 強みとみるかは 見解が分かれるところだろう。
♦ 世界ランキング
マキロイは 2013年に 所謂 スランプを経験したが 2014年夏以降は 2020年まで 世界ランキングの 4位内に居続けており、ランキング 1位は 2022年 2月現在までに 通算 106週を記録している。タイガーの 683週に次いで 歴代 2位の記録である。一方、彼の若い時のプレー内容を 比較的調子の良かった 2014年のスタットで見てみると その飛距離 (310.7ヤード - PGA 3位) を スコア (68.875 - 2位) にその能力の高さが窺えた。飛ばし屋の宿命で フェアウェイ・キープ率 (60.86% - 97位) は 低く バンカーセーブ率 (47.37% - 131位) や 30ヤード以内のスクランブル率 (22.58% - 153位) が悪いなどが弱点にも見えるが「攻めのゴルフ」で バーディーを取る (4.65 per round - 1位) ゴルフに徹していたとも言えよう。そんなゴルフのスタイルは 近年も変わっていない。2020−21年のスタッツは 飛距離 (319.3ヤード - PGA 2位)、平均スコア (70.043 - 16位) で SG Putting(0.187 - T66位)、SG Approach(0.403 - 35位)、SG Around-The-Green(0.118 - 71位)、 バンカーセーブ率 (52.99% - 63位)、バーディー or ベター率 (25.3% - 5位) といった具合で 飛ばし屋の点は変わらない。
♦ メジャー優勝を動画で振り返る
以下は 順に 2011年 全米オープン、2012年 全米プロゴルフ選手権、2014年 全英オープン、全米プロゴルフ選手権、2016年と 2019年のツアー選手権に マキロイが優勝した時の動画である。