スコアは 天使の匙(さじ)加減
♦ ゴルフ と 人生
でも、当に ゴルフは 人生のようなものである。その意味や 本質は 幾ら考えても 判然としない。例えば、良いスコアを出した者と そうでなかった者、また、名門クラブの コースでのラウンドと 河川敷の ゴルフ場でのラウンドは 一体 何が どう違うのだろうか。
ところで、今日は 自己最高のスコアが出そうだ と思った途端 OB を出してしまった といった 苦い経験をした人は 少なくないだろう。でも、そこで OB だと思ったボールが 木に当たって フェアウェイに出て来たので 目出度く 自己最高記録を達成できた と言うような経験をした人も居るはずだ。それこそ この二つの結果には 天使の匙加減による 大きな違いがあると言える。しかし、苦い経験が その人を成長させる原動力になる訳だから、どちらの結果がラッキーだったかを 簡単には 語れない側面もある。Failure is the condiment that gives success its flavor. つまり、失敗は 成功に味わいをもたらす薬味だ というような考え方もある。より多くの失敗と苦労を経験して勝ち得たものこそ 大きな満足と喜びを与えてくれるという考え方だ。
♦ 100 を切る目標
初めて 100 を切った時のことを覚えている人は 沢山居るだろう。苦労して それを達成した人は 天にも昇る気分だったはずだ。しかし、世の中には そうした人の前で 最初のラウンドから 100 を切ったなどと自慢している輩も居る。そんな ある意味 恵まれた奴には だから何なのだ と言いたくもなるのが 人情だろう。こんな 名言を吐いた人も居た。Golf and sex are the only things you can enjoy without being good at them. つまり、上手でなくとも楽しめるのは ゴルフと セックスだけだと言うのだ。100 を切るだけでは 満足できない人は 沢山居ようが 99 で エクスタシー。そんな人も居るのだから 愉快、愉快。
100 を切ると言う目標を持って ゴルフをしている人も居るだろうが こんな 名言もあるので 紹介しよう。It is a paradoxical but profoundly true and important principle of life that the most likely way to reach a goal is to be aiming not at that goal itself but at some more ambitious goal beyond it. 要約すると、矛盾するようだが 目標を達成したければ 達成したい目標以上の目標を設定することだ といった意味である。
♦ 与えられたものに対する感謝の念
しかし、目標と期待、また、自分の持っている自分自身のイメージとを取り違えないようにすることは 忘れないで欲しい。自分は こうあるべきだと言う考え方や期待ばかりが大きくなると 何をやっても 中々満足できなくなるどころか 自己嫌悪や 自暴自棄といった結果を招くことにもなり兼ねない。悪いスタートを切ってしまい、投げやりな気持ちになって ラウンドをしてしまった経験を持っている人も 少なからず居ると思うが 期待が大きければ 大きいほど そうした状況に陥り易くなる。
与えられたものを自分の権利のように考えるのではなく、与えられたものに対する感謝の念を持ってラウンドすること、また、人生を送ることで そのラウンドや 一生の価値は 変わってくる。悪いことは 必ずある筈なのに 悪いことが起きないことを 自分の権利のように考えていたのでは 幸せな結果は 望めない。理不尽と思われるような 悪いことが起きても その事実を受け入れ 最大限の努力を続けることで それなりの満足は 得られるものである。努力することを放棄した時、幸せになれるチャンスは 消滅することを忘れないで欲しい。どんな状況にあろうと 自分の能力や それまでに得ることが出来たものに対する感謝の念を持っていれば 天使の匙加減による結果も 違って見えてくるはずで、それによって 人は 常に 幸せな気持ちなれるのである。