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トム・ワトソンの記録

Introduction

トム・ワトソン (Tom Watson) は 2016年 66歳にして 彼の最後のマスターズに出場したが、予選通過に 僅か 2打及ばなかっただけという素晴らしいプレーを見せて そのファンを驚かせた。2010年のマスターズでは オープニング・ラウンドで 60歳にして 67 というスコアも出している。

2009年 全英オープン

そのマスターズの前年の 2009年・全英オープンでは 59歳(60歳に 2ヶ月)のトム・ワトソンが 2 アンダーで 72ホールをホールアウトし、同スコアで 先にホールアウトしていた スチュアート・シンクとのプレーオフをする結果となった。最終日の 18番ホールでの痛恨のボギーは 当に セカンド・ショットでのラブ・オブ・ザ・グリーン(不運としか思えないグリーン手前でのボールのキック)の結果だった。残念ながら 59歳のメジャーチャンピョンが誕生することはなく プレーオフで敗れた ワトソンは 前人未到の大記録に今一歩という形で トーナメントの幕は下りた。それでも、二日目に タイガー・ウッズが予選落ちし、全英オープンの視聴率低下が気になる状況下 ワトソンの活躍は 世界中のゴルファ-の目をテレビに釘付けにした。

キャリア・レコード

トム・ワトソン
ワトソンは ミズーリ―州・カンザス・シティ生まれで 地元の高校を卒業後 スタンフォード大学に進学し 心理学の学位を取得した。大学では ゴルフだけでなく 卓球のチームにも所属していたそうだ。1971年に プロに転向したが 暫くは勝てず PGA ツアー初優勝を果たしたのは 1974年だったが、翌年の全英オープンでは 初のメジャー優勝を果たすことになる。若い人には あまり馴染みのない選手かも知れないが ワトソンは 71回のツアー優勝という素晴らしい記録の持ち主である。その内訳は PGA 39勝(内メジャー優勝 8回)、チャンピオンズ・ツアー 14勝、日本ツアー優勝 4回、その他 14勝 という内容だ。彼の絶好調時は 記録で見ると 1970年代後半から 1980年の前半で 二クラウスの力が 少し落ちてきた頃だが、何と言っても 全英オープン 5 回優勝という記録は Harry Vardon の 6 回の記録に次ぐ、歴代第ニ位の記録である。

トム・ワトソンの メジャー 8 回優勝の記録は 歴代第六位であるが 全米プロに勝っていれば グランドスラムを達成出来た訳で 大変な記録である。残念ながら 全米プロには勝てなかったが グランドスラムを達成できなかったゴルファーの中でも 最も それに近いところまで行った選手だと言えるだろう。特に 1982年に ぺブル・ビーチで行われた全米オープン最終日、ジャック・ニクラウスとの接戦となった終盤 17番のショートホールでチップ・イン・バーディーを決めて接戦を制したショットは 多くの人の記憶に 今でも残っている名場面の一つであろう。

メジャー 8回優勝の記録
マスターズ
1977年 / 1981年
全米オープン
1982年
全英オープン
1975年 / 1977年 / 1980年 / 1982年 / 1983年
低いボールを打って 転がす リンクスならではのゴルフのスタイルは 高弾道のボールでグリーンを攻めるアメリカン・ゴルフとは異なり 想像力と忍耐力が要求されるゲームであるが、ワトソンは その昔ならではのゲームスタイルをマスターした数少ないアメリカン・ゴルファーである。全英オープン 5 回、全英シニア・オープン 3 回の計 8 回の優勝は これからも破られることのない 不滅の記録と言えるだろう。因みに、メジャー優勝回数 トップは 二クラウスの 18 回、次いで、タイガー・ウッズの 15 回、ウォルター・へイガンの 11 回、ベン・ホーガンとゲーリー・プレーヤーの 9 回と言う記録がある。 詳細

一方、シニアの記録は ミュアフィールド (Muirfield Golf Links) で行われた 2007年の全英シニアオープン (Senior British Open Championship) で優勝しており、加えて、2003年 と 2005年の全英シニアオープンでも優勝している。このように 計三回の全英シニア優勝を飾っていることからも分かるように リンクス・コースを得意としている選手だ。 全英オープンのお話

幻の大記録

ところで、メジャー優勝者の最年長記録は 48歳 (Julius Boros - 1968 全米プロゴルフ選手権) だから 2009年の全英オープンに もし ワトソンが優勝していたら 最年長の記録が大幅に書き換えられていたのだ。加えて、全英オープン優勝 6回(歴代 1位タイ)、メジャー優勝 9回(歴代 3位タイ)など、ものすごい記録が生まれていた訳だ。三日目が終わった後のインタビューで彼は 3日目もゲームプランの通りプレーしたが 最終日もゲームプラン通りにプレーするだけだと語っていた。ただ、そのワトソンも プレーオフのゲームプランまでは用意が出来ていなかったようで 残念でならない。とは言え、59歳のトム・ワトソンが世の中の 50才、60才代のゴルファーに夢を与えたことは 間違い。

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