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シングル・ゴルファーの確率論

Introduction
サイコロパーの出る確率が 50% のゴルファーの場合、パーでスタートし 最初の 2 ホールをイーブンパーで切り抜けることの出来る確率は 0.5 x 0.5 で 25% だから 4ラウンドに 1 回の確率でそうした良いスタートを切ることが出来ることになる。

パーが出る確率とスコアの関係

しかし、最初のハーフ 即ち 9ホールをイーブンパーでラウンド出来る確率は 0.5 の 9乗ということで 0.00195...、即ち 0.2% 程度の確率になるから 500 回に 1回か それ以下の確率でしか そうしたことは起きない訳だ。また、パーの出る確率を 70% まで上げても ハーフをイーブンパーでラウンド出来る確率は 0.7 の 9乗で 概ね 4.0% と 極めて 低いものである。ただし、以上の話は バーディーとダブルボギーの出る確率が同じで トリプルボギーのような悪いスコアは出ないと仮定したもので 実際に起き得る事象を少し単純化したものである。

確率 上述の考え方ではパーの出る確率が 80% まで上がっても ハーフをイーブンパーでラウンド出来る確率は 13.4% である。さらに 確率を上げて 90% では 38.7%、95% になって やっと 63.0% だから、ハーフをイーブンパーより良いスコアで ちょくちょくラウンドするには 90% ~ 95% という高い確率で パーを取れる実力が要求される訳だ。ただ、そうした高い確率で パーを取れる人は ツアープロのような人になるが ダブルボギーを出す確率よりバーディーを出す確率が高くなり、アンダーパーのスコアが出る確率もそれなりに高くなって プロのトーナメントでは 殆どの場合が 何処までアンダーパーを伸ばすかという戦いになる

シングル・ハンデのパーの確率

計算機プロゴルファーの話は 以上の通りだが アマチュア上級者 所謂 シングル・ハンデの人達のゴルフがどうなのかについて ここでは少し詳しく考えて見よう。まず、前述した パーの確率が 50% というレベルのゴルフでは ダブルボギー もしくは それより悪いスコアのホールがなければ ハーフを 40 ~ 41 でラウンドする確率が最も高くなる計算で 時々 30台のスコアも出ることになる。しかし、そのレベルのゴルフでは 多くの場合 ダブルボギーか それより悪いスコアによる (+) が バーディーによる (-) より多くなり ハーフで 1 ~ 2打はスコアが悪くなって 41 ~ 43 程度のスコアになるのが普通になる。とは言え、18ホールのスコアが 9オーバーより良いラウンドが 4回に 1回以上出せれば 所謂 シングル・プレーヤーの仲間入りだから シングルになる条件の一つはパーを出せる確率が 概ね 50% 以上と言うことにもなる。

一方、70台でラウンドすることの方が多く、時々 パーやアンダーパーのスコアを出せる片手シングルと言われるレベルでは パーの出る確率を 70% ~ 75% 程度まで上げる必要があり、確率で見れば そうした人達はプロにかなり近いレベルにあるように見える。しかし、実は パーの出る確率 50% と 70% の差より、70% と 90% の差の方がはるかに大きいのである。ボギーを 10回に 3回出せるのと 1回しか出せないのは 難易度に 3倍の違いがあるのに対し 5回と 3回には 1.7倍程度の差しかないからである。

100切り達成のための確率論

ところで、自分の目標にするスコアが 100 切りといったレベルの人の場合はどうだろうか。それは 前述のパーの確率をボギーの確率に置き換えて考えることで計算が出来る。つまり、前述のケースでは バーディーとダブルボギーの出る確率が同じで、トリプルボギーより悪いスコアは出ないと仮定したが、仮に、パーとトリプルボギーの出る確率が同じで、クアドラプルボギーより悪いスコアが出ないと仮定し、ボギーとダブルボギーが半々で出る、即ち、ボギーより良いスコアの出る確率が 50%、つまり、2ホールに 1 回は出るというレベルを考えるのである。その場合は 18 + 9 = 17 オーバーでラウンド出来るから 72 + 17 = 99 という期待値になり、ほぼ 2回に 1回のペース 即ち 50%の確率で 100 を切ることが出来ることになる。ただし、ダブルボギーより悪いスコアが 2回に 1回出る人の多くは トリプルボギーより悪いスコアが比較的多くなってしまうことが問題になる人が少なくないのも事実で そうした点も考慮する必要があろう。

一方、仮に ボギーより良いスコアの出る確率が 33%、つまり、3ホールに 1回くらいになると 100を切れる可能性は トリプルボギーより悪いスコアは 非常に少ないと仮定しても 一気に低くなり 2.5%、つまり、100ラウンドに 2回か 3回になるので ほとんど 100切りの現実性はないと言うことになる。

数学的発想による目標設定

以上は全て大タタキをしないことを前提にしたお話になってしまったが なかなか実戦ではそうは行かないのがゴルフである。実際には OB やペナルティの付くショットをかなりの頻度で出す人も居るだろう。そうした人は 前述の計算に 1ラウンドに想定される OB や OB 相当のトラブルショットの数 x 2打 をスコアに足して計算を し直す必要がある。つまり、パーの出る確率が 50% のゴルファーでも 1ラウンドに 2回 OB を出せば 90前後のスコアになってしまうと言うことで シングル・ハンデには手が届かなくなってしまうのだ。

計画ゴルフのレベルアップを計るためにはパーの出る確率(100切りが目標の人はボギーより良いスコアの出る確率)を高める必要があり、そのためには 一打一打の価値を高めること、即ち、ショットの精度を高め、賢いコースマネジメントをする必要がある。そして、ショットの精度を高めるためにはボールを上手く打てる頻度を高めることだが 特に ショットのバラつきを少なくすることが重要だ。OB を出すことは空振りをするより悪いと言うことを良く認識して欲しいのである。つまり、100点のショットは あまり打てなくとも 80点くらいのショットが高い割合で確保できるという状態の方が 100点が出たり 50点以下が出たり ましてや 0点以下の OBが時々出るというパターンより好ましく 両者のスコアには 通常 大きな違いが出るのである。

ゴルフのスコアアップを考えている人は まずどうしたらパーの出る確率 または ボギーより良いスコアの出る確率を 例えば 50% 以上までに高くすることが出来るかという数学的な発想で目標を設定したり、課題を見つけるなどし、練習プランを立てて見て下さい。今までとは違ったゴルフの世界が広がるかも知れません。

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