ゴルフ用 (GPS/Laser) 距離測定器の選び方
♦ レーザー式 vs GPS 式
ご存知のように 距離測定器には レーザー式 と GPS 式の二つのタイプがある。それぞれに 長所、短所があるが(下記テーブル参照)正確な距離を知るという観点からは レーザー式が 圧倒的に優れており 競技に使用する目的であれば レーザー式がベストである。一方、GPS 式は 持ち運びの容易さと コースマネジメントに使える情報提供という観点からは レーザー式より優れた面もあり グリーンセンターまでの距離が分かれば十分と言う人には オススメだ。ただ、近年は スマホに無料の GPS ゴルフナビ・アプリを入れるという選択肢も出てきており(詳細後述)そうしたものの精度や機能が向上したので ハンドヘルド式の GPS 距離計を購入するのは(バッテリーの問題などもあり 一概には 言えない面もあるが)勿体無いのかも知れない。
GPS式距離計は 最初に市場に出たのが ハンドヘルドタイプだったが、その後、音声タイプや腕時計タイプの製品が登場してきて 価格低下と機能向上が顕著に見られた。腕時計タイプの製品は その利便性を考えると無料のスマホアプリがある現在でも その存在価値はあるだろうが、やはり、無料のシステムとの比較となると メーカーにとっては 厳しいものがあるだろう。レーザー式距離計に関しても 価格面では 同様な変化が見られた。近年は 1万円前後の製品の選択肢も 非常に多く アベレージゴルファーでも 手を出し易いラウンド用品なってきた。以下のテーブルは GPS 式 と レーザー式の長所、短所を比較したものである。
長所 | 短所 | |
GPS 式 | 小型で持ち運びが便利で 価格も手頃。見えないグリーンエッジやハザードなどでも データ化されている物までの距離であれば分かる。ピンシート、ヤーデージブックの代わりになるものもあり、距離測定以外の機能が付いたものも多い。 | 比較的簡単とは言え 使用方法を 確りマスターする必要があり ゴルフ場以外では使えない。また、データ入力されているものまでの距離しか分からないし データと実際の距離にギャップがあることがあるのが難点。充電の手間もかかる。 |
レーザー式 | 見える所は 何でも 極めて正確な距離が測れる。操作法が単純で 充電の手間も掛からず、練習場でも使用可能。 | 見えない物までの距離は計測できないし GPS式より 多少 大きめで 距離計測機能以外の機能がない。 |
以下は レーザータイプと GPS タイプの宣伝用の動画であるが その使用法などが良く分かるので 興味のある方は ご覧下さい。
♦ レーザー式 距離測定器
レーザー式距離計は 機能的には 主に 手ブレ補正機能の有無と性能、高低差の測定機能の有無と性能と言う点において 商品により 差が大きかったが、最も重要と思われる計測のし易さが 手振れ補正の有無に関わらず 近年は 低価格のモデルでも向上したので 高価なモデルを購入する理由は 極めて 少なくなった。また、最近のモデルは 低価格でも その多くに高低差測定機能が付いていて 競技で使用する際に必要になる その ON・OFF スイッチも付いている。念のために 競技に使用する想定で買う場合は その点を事前に確認して欲しい。
とは言え、性能・機能面で 高級モデルと廉価モデルの差がない訳ではない。一般的に デザインや質感に差があるのは 言うまでもない。ただ、廉価モデルでも 一定のデザインと質感が確保されたものは少なくない。また、確認のしようがないが 最も気になるのは すぐに壊れることがないかという心配である。さらに、重要な正確性・精度、手振れ補正と測定速度、加えて、霧に対する対応能力などは 一般的に 高級モデルが優れている。それでも、精度が +/- 1 ヤードに対して それが 0.1 ヤードだとしても アマチュア ゴルファーにとって その差の持つ意味は あまり大きくない。ピンまでの距離が少し遠くなると ピンサーチに手こずるようなモデルは 絶対に避けたいが(その辺りは 購入者のコメントをよく見てみること)何度か計測して 測定距離が +/- 1 ヤード位の幅で異なる距離計でも 一般的には 問題ないはず。一方、ピンに照準が合うと 振動して教えてくれる ピンサーチ・バイブレーション機能などは(廉価モデルでも有するものは少なくなく)便利なものだから その点は よくチェックすることをオススメしたい。
さらに、購入するに際してチェックしたい点は バッテリー、そして、距離計入れ(腰につけて使うのが一般的)である。バッテリーは 充電式の方が経済的であるが 1回の充電で何ラウンドできるかは 気になるところでしょう。また、距離計入れは スマートなデザインで 距離計の出し入れがし易いものが良い。以下は 低価格のレーザー計測系の例である。
一方、以下は 高機能、高性能のモデルの紹介であるが、商品の詳細情報をご覧になりたい方は 同様に商品の写真をクリックで ご覧下さい。
♦ GPS式 距離測定器
GPS式は その選択肢が多く ハンドヘルド型(フル機能、簡易タイプ)、腕時計型、音声型などがある。(1) ハンドヘルド・フル機能タイプのものは 通常 ワイドカラー液晶の付いた スマホ・サイズのもので それぞれのホール・レイアウトが表示されるものだ。グリーンや ピンまでの距離情報に加え、ハザードの位置や その距離情報なども分かるものが多く、コース マネジメントに必要な各種情報が提供される。(2) ハンドヘルド・簡易タイプは 白黒の小型液晶に グリーンまでの距離に係わる数字が表示されるタイプが主流で 安価・シンプルが 魅力。(3) 腕時計型は 機能的には ハンドヘルド・簡易タイプに近いもので ポケットなどからの出し入れの必要がないのが魅力。(4) 音声型も ポケットなどからの出し入れの必要のないのが魅力だが、機能的には 最小限になる。近年は 使い易さに秀でる (3) 腕時計型の選択肢が増えており 人気になっている。
一方、近年は スマホに無料の GPS ゴルフナビ・アプリを入れるという選択肢も出てきており そうしたものの精度や機能が向上しており 正直なところ それで十分と言える(オススメは Motocaddy GPS App)素晴らしいものもある。英語版だが 英語が苦手でも 直感で使えるので ほとんど問題ないだろう。Google Play または App Store から Motocaddy で検索、無料で ダウンロードできる。ただし、モバイル・バッテリーを携帯する必要性が出るかも知れない。 商品サンプル
なお、以下は 現在 市販されている 比較的 低価格帯で評判の良い製品を中心に レーザー式 距離測定器と GPS 式 距離測定器の価格や性能を 比較したものだ。なお、価格は 日々変わる可能性があるので 参考まで。各製品の更なる詳細は 以下のリンクを クリックで。
製品 / 価格 | 製品概観 | 仕様と性能 |
ショットナビ HuG Beyond Lite ウォッチ 税込 ¥17,600 |
生活防水、軽量 (56g)、見易い、みちびき L1S、競技モード、高低差、ドライビングサークル、レイアップサークル、推奨番手円、スコアカード機能、スマホ連動、オートビューチェンジ、グリーンビュー、海外コース対応。 » 詳細 | |
ボイスキャディ VC300A 税込 ¥13,600 |
サイズは W45×H12mm で 24g と 極めてコンパクト。ベルトやキャップなどに クリップオン装着して使用可。簡単な操作で 残距離や飛距離をお知らせ。2グリーンの場合は 左右両方。» 詳細 |
♦ 距離測定器使用上の注意点
距離測定器を使うことでプレー中に正確な距離の情報をゲットできることは スコアメイキング上でも 大きな差になって出るだろう。高低差や勾配角度などの分かるレーザー式距離測定器が最近は 主流で 練習ラウンドで そんな機能を使用するのも 利用価値があるだろう。ただ、高低差の情報など 距離情報以外の情報提供機能がある機器の競技使用は ルール違反になる可能性があり 違反と判定された場合は 最初の違反に対して 2 打罰、その後の違反には 競技失格と重いペナルティが課されるので要注意である。(» 新・ゴルフルール|主な変更点と違反の可能性)また、練習中に距離測定機に頼り過ぎると ヤーデージマーカーや ピンシートの情報、そして、目視の情報などから ピンまでの距離を計算したり、察知する能力を養うことができなくなるので その点も注意すべきだろう。まずは 距離計を使わずに ピンまでの距離を計算し 距離計からの情報で それを確認してみる と言うような使い方をするのも一案であろう。